土用の丑(うし)の日の28日、ウナギ専門店やスーパーマーケットは、ウナギを求める買い物客でにぎわった。
和歌山県田辺市上屋敷1丁目の太田うなぎ店(太田吉昭店主)ではこの日、普段の約10倍を仕込み、開店前の午前3時から作業を続けていた。ふんわりと焼き上げたウナギに、かば焼きのタレが塗られると、店内には甘く香ばしい香りが広がった。出来上がりを待つ客は、待ち遠しい表情で店内を眺めていた。
来店した同市上芳養の女性は「家族みんな、ウナギが大好きで今日も楽しみに来た」と笑顔を見せた。
同店の売れ筋の商品は1本2400~2800円の大きめのウナギ。昨年は稚魚の激減が影響し価格が上昇していたが、今年は例年並みに戻ったという。
太田店主は「ウナギのおいしい食べ方を書いたメモも一緒に渡している。暑い中でも並んでいただいているので、焼きたてをお届けしたい」と話している。