【侍ジャパン】稲葉監督が劇的勝利に感無量「気持ちがひとつになった」

サヨナラ適時打の坂本を称える稲葉監督(右)

侍ジャパンの稲葉篤紀監督(48)が劇的なサヨナラ勝利に感無量だった。

東京五輪野球代表・侍ジャパンはオープニングラウンドのドミニカ共和国戦(28日、福島)で、9回裏に一挙3点を奪い4―3でサヨナラ勝ち。試合後の会見で指揮官は「先に点を取られて苦しい展開にはなりましたけど、みんなが後ろにつなごうという気持ちと、最後まで諦めないという気持ちがひとつになって、最後ああいうサヨナラといういい形にできたと思います」とナインに感謝した。

7回に先に2点を失う苦しい展開。五輪初采配は「人数が24人という中でやるというのは初めてだったので。終盤での選手の起用というのは今日は勝ちにつなげられることができましたけど、われわれもやっていく中でいろんな議論しましたし、そこの難しさを感じました」(稲葉監督)と試行錯誤だったという。

9回裏には代打、代走、偽装スクイズと次々とサインを出した。一死一塁での菊池涼(広島)への代打・近藤について「(相手投手が)けっこう独特のスライダーを持っていましたから、あそこは左バッターが引っ張って一、三塁にしてくれる確率がある」とその意図を明かすと、1点差の一死一、三塁で甲斐(ソフトバンク)が同点スクイズを決めた場面は「あそこはどうしても同点に追いつきたかったので、偽装スクイズでというサインでやってもらいました」と包み隠さず披露した。

最後に指揮官は「ボランティアのみなさんも含めて福島のみなさんがわれわれのことを応援してくれて支えてくれたことに感謝しています。(福島の)桃もたくさん食べさせてもらいましたけどおいしかったです。ありがとうございました」と劇的勝利の舞台となった福島の地に感謝していた。

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