【タイ】在タイ日本大使館、ワクチン接種の現状説明[社会]

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在タイ日本国大使館は27日、新型コロナウイルス感染症に関するタイ国内と日本でのワクチン接種に関する在留邦人向けオンライン説明会を開いた。梨田和也駐タイ大使は、タイにおいては在留邦人専用のワクチン接種が決まったことを明らかにする一方、在外邦人の日本での接種について留意点を説明した。

梨田大使は冒頭、タイ国内において、在留日本人専用の接種を始めることでタイ政府と合意したことを明らかにした。ワクチンは英アストラゼネカ製で、当初は首都バンコクの複数の医療施設で接種を始め、東部チョンブリ県シラチャーなど在留日本人が多く暮らす地域にも拡大することになるという。日程や申し込み方法などの詳細は近日中に在タイ日本大使館のホームページで明らかにするとした。

日本政府が今月、タイ政府に寄付したアストラゼネカ製ワクチンについて、「在留日本人に優先的に接種できないのか」といった要望に対しては、「タイ国内のワクチンが不足している中で、日本政府が寄付したワクチンが在留日本人に優先的に接種されることはない」と回答。「世界が困難な状況にある時にお互いに助け合う精神が大事だ。日本政府によるワクチンの寄付が、結果として在留日本人専用のワクチン接種につながったということも考えられる」と話し、理解を求めた。

一方、海外在留日本人などが、日本に一時帰国してワクチン接種を行う場合の注意点についても説明。注意点として、日本国内に住民票を有しないこと、接種会場が成田空港および羽田空港に限られること、接種を受ける前に3日間の隔離措置が必要になることなどを挙げた。接種前の隔離期間については、タイでの感染状況が悪化している現状を踏まえ、期間が延長される可能性があることにも留意が必要とした。

また、日本の厚生労働省が基本的にメーカーの異なるワクチンの混合接種は認めていないと説明。このため、タイ国内ですでに中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)などの1回目の接種を受けた場合、日本に一時帰国して他のメーカーのワクチンを2回目として接種することはできないと指摘した。

世界最悪水準の感染拡大となっているインドネシアで、帰国を希望する日本人向けの航空便が運航されていることについて、タイでの同様の措置の可能性について問われた梨田大使は、「インドネシアに比べてタイは医療体制が整っており、現時点でタイからの退避を勧告するような状況にはない」と説明。今後の感染状況や帰国を希望する日本人の需要などを勘案しながら、必要な措置を講じていくとした。

在留日本人のワクチン接種に対する関心は高く、今回の在タイ日本国大使館による説明会も早々に視聴申し込みが定員を上回った。説明会の動画は後日、大使館のウェブサイトで閲覧できるようにする。