「平和のバス」が長崎を走る ハトや虹で彩り 小学生まちづくりコンテスト

「平和のバス」を考案した岩下さん。平和の象徴のハトや虹などを描いた=長崎市内

 「平和のバス」が街中を走ったら-。長崎市教委が昨年開催した小学生まちづくりコンテストで、岩下柚子さん(現・市立滑石中1年)が応募したアイデアが実現した。岩下さんが平和の象徴として描いたハトや虹、ハートなどの絵で、長崎バスの車体をラッピングしている。28日から11月末まで同市近郊を走る。
 コンテストは市内の小学5、6年生を対象に、2019年から毎年実施している。岩下さんは市立鳴見台小6年だった昨年、「バスを見た人が少しでも平和について考えるきっかけになれば」と、平和をモチーフにした絵でバスを彩るアイデアを考案。約6800件の応募の中から、岩下さんの作品を含む20点が優秀賞に選ばれた。
 市教委が市役所内部で受賞作品を紹介したところ、平和行政の担当課が岩下さんのアイデアに注目。平和への関心を高めようと昨年始まった「長崎クスノキプロジェクト」とも連携し、実現に向け動きだした。
 同プロジェクトの総合プロデューサーを務める同市出身の歌手、福山雅治さんは岩下さんの絵とアイデアに「絵がとても素敵でした。『平和のバス』が皆様の毎日にとってラッキーアイテムになってくれると嬉しいです」とコメントを寄せた。
 27日に市内でラッピングバスのお披露目式があり、岩下さんはアイデアが実現したことに「びっくりしたけど、うれしい。たくさんの人がバスを見て、平和について考えてほしい」と話した。ラッピングバスは長崎新地ターミナル-長与ニュータウン間などを運行する。

© 株式会社長崎新聞社