【卓球】女子史上初個人メダルも悔し涙の伊藤美誠 団体戦へ決意新た「全勝してチームにいい流れを」

銅メダルゲットでVサインも複雑な表情の伊藤美誠

東京五輪卓球女子シングルス3位決定戦(29日、東京体育館)、伊藤美誠(20=スターツ)がモンユ・ユ(シンガポール)を4―1(6―11、11―8、11―7、11―7、11―6)で破って銅メダルを獲得した。日本勢でシングルスのメダルは16年リオ五輪銅の水谷隼以来、女子では初。今大会、伊藤は混合ダブルス金に続いて2つ目のメダルとなった。

メダルの味は複雑だったようだ。マッチポイントを決めた伊藤は小さくガッツポーズ。準々決勝で石川佳純(全農)を下した相手から勝利を収めて表彰台に立ったが、悔しさを忘れることはできなかった。

この日、準決勝では同い年の孫穎莎(中国)に0―4で完敗。試合後は目にいっぱいの涙を浮かべていた。

銅メダルを手にした伊藤は「勝つことが一番なので最終的には良かったと思います。ただ、勝っても私は悔しい気持ちのほうが強くてうれしい気持ちはちょっと薄いかな」と率直な感想を語った。

「中国選手を破って金メダル」を目標にしていただけに笑顔が少なかった伊藤だが「決勝と3位決定戦でしか勝って終われない。勝って終わりたいというのはあった」と話す。

団体戦に向けては「私自身が全勝してチームにいい流れを持っていきたい」ときっぱり。再び表彰台の頂点に立つつもりだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社