クラボウ 繊維素材で新型コロナウイルスのデルタ株に対する抗ウイルス効果を確認

~抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」で安心・安全でクリーンな社会を実現する~

2021年7月29日
クラボウ(倉敷紡績株式会社)

クラボウ(資本金 220億円、本社 大阪市中央区、社長 藤田晴哉)繊維事業部は、独自の抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」で加工した繊維素材に、最近急速に感染が拡大している新型コロナウイルスの変異株であるデルタ株に対する抗ウイルス効果があることを確認しました。なお、今回 アルファ株に対しても抗ウイルス効果があることを確認しており 、 昨年 9 月に発表した通り、変異前の新型コロナウイルス (従来型 )に対する効果もすでに確認済 (注)であり、 抗菌・抗ウイルス対策が必要とされる様々な分野に同加工技術を活用した繊維素材を提供していくことで、安心・安全でクリーンな社会の実現を目指します。
1.試験概要
一般財団法人日本繊維製品品質技術センターにおいて、当社の抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術で加工した繊維素材に対して新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) のデルタ株(hCoV-19/Japan/TY11-927-P1/2021)に対する抗ウイルス効果を検証した結果、その効果が確認されました。
本検証試験方法は、「JIS L 1922 繊維製品の抗ウイルス性試験方法」の準用で、繊維素材上にウイルスを一定時間接触させた後、繊維表面から回収したウイルスの感染価(細胞感染性を持つウイルス粒子の数)を測定するもので、抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」を施した当社繊維素材では新型コロナウイルスのデルタ株(hCoV-19/Japan/TY11-927-P1/2021)が99%以上減少したことが確認されました。
同検証試験は新型コロナウイルスのアルファ株(hCoV-19/Japan/QK002/2020)に対しても行っており、デルタ株同様に99%以上減少したことが確認されました。
(1)試験機関:一般財団法人日本繊維製品品質技術センター
(2)試験方法:JIS L 1922 繊維製品の抗ウイルス性試験方法 準用
(3)試験株:デルタ株(hCoV-19/Japan/TY11-927-P1/2021)
アルファ株(hCoV-19/Japan/QK002/2020)
(4)試験素材:織物(綿100% マスク用素材)
(5)結 果:ウイルス減少率 99%以上(家庭洗濯50回後でも同等の効果を確認)

2.抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」について
抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」は、第 4 級アンモニウム塩系の固定化抗菌成分を繊維表面に強力に固定化するクラボウ独自の加工技術です。
(1)作用メカニズム
繊維上に固定化された薬剤に接触した細菌やウイルスの外膜に変化を生じさせ、その結果として細菌は増殖を抑制され、ウイルスはその数が減少します。
(2)安全性
使用薬剤は、急性経口毒性(LD50)、変異原性、皮膚刺激性試験をはじめとする各種試験で、高い安全性を確認しています。また加工した素材は、ヒトパッチテストを実施して安全性を確認しています。
(3)抗菌・抗ウイルス性
繊維上の特定の細菌の増殖を抑制し、特定のウイルスの数を99%減少させます。
(家庭洗濯50回後でも同等の効果を確認)

3.用途展開
抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」は主にマスク、タオル、寝装・寝具、カジュアル衣料、ユニフォーム 、 インテリア関連 など の繊維素材への用途展開が可能です。

4.今後の展開
今後は、新たな変異株が発現した場合にも対応もできるよう抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」の技術力向上とスピーディーな効果検証が行えるよう体制を強化していきます。抗菌・抗ウイルスの対策が必要とされる医療、介護・福祉、食品・サービスやオフィス、教育機関などの様々な分野で活用いただくことで、引き続き安心・安全でクリーンな社会の実現を目指していきます。

5.お問い合わせ先
■報道に関するお問い合わせ
総務部 広報グループ 担当:山崎・村田 TEL:06-6266-5076
〒541-8581 大阪市中央区久太郎町2-4-31
■加工技術に関する問合せ
繊維事業部 技術部 技術課 担当:福永 TEL:06-6266-5364
〒541-8581 大阪市中央区久太郎町2-4-31

以上

(注)新型コロナウイルス(従来型)に関するリリース実績
■2020 年 9 月 2 3 日
クラボウ独自の抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2 )に対する効果を確認
https://www.kurabo.co.jp/news/assets/cleanse200923.pdf

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