沖縄のコロナ392人、最多を更新 緊急事態も来月末まで延長へ(7月30日朝)

 沖縄県は29日、県内で過去最多を更新する392人の新型コロナウイルス感染を確認した。感染者数が3日連続で300人以上となるのは初めてで、27~29日だけで千人を超える感染者が出ている。感染急拡大を受けて玉城デニー知事は29日、大規模施設に対して8月7~9日と同14、15日の休業要請を含む新たな対処方針を発表した。全国的な感染拡大を受け、政府は29日、沖縄県に発令中の緊急事態宣言を8月31日まで延長する方向で調整に入った。

 対処方針では、7月末をめどとしていた県有施設の休館も8月15日まで継続する。感染が急拡大し、軽症者向けの宿泊療養施設を利用している感染者は29日時点で261人と過去最多となった。対処方針には本島中部に100室規模の新たな施設を確保することや看護師・保健師の緊急募集なども新たに盛り込まれた。

 県は、7月中の宣言の前倒し解除を目指したが、実現困難となった。現状の期限となる8月22日までに流行を落ち着かせ解除できるかについて、玉城知事は会見で「しっかり食い止めなければ1日当たり千人の感染者が出るかもしれないと言われている。そういう状況で先行きは見通せないのではないか」と語った。

 新規感染者392人のうち、年代別では20代以下が計200人と過半数を占めた。40代以下でみると計320人と8割を超え、若年層の感染割合が顕著になっている。29日は新たに宜野湾市の60代男性とうるま市の80代女性の2人の死亡も発表された。

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