壱岐市議選 終盤情勢 現職14、新人7で混戦模様 市民サービスなど論点

定数16を21人が争う壱岐市議選のポスター掲示板=同市郷ノ浦町

 25日に告示された壱岐市議選は、8月1日の投開票に向け終盤戦に入った。定数16に対して21人(現職14、新人7)が立候補し混戦模様。議会改革や行政の市民サービスなどを巡って論戦が交わされ、市民の関心も高い。
 議会改革については、市の人口規模や財政状況から議員定数削減の是非が論点に上っている。また、不成立に終わった白川博一市長の解職請求(リコール)運動から間もないこともあって、市民サービスなどの在り方も問われている。
 旧4町別の候補者数は郷ノ浦8(前回11)、芦辺6(同5)、勝本4(同2)、石田3(同2)。前回は定数16に対して20人が立候補し、立候補者数が最も多く激戦となった郷ノ浦町で4人が落選したが、今回は他3町からの立候補が増え郷ノ浦は前回から減少した。選挙活動では、コロナ禍によって握手や集会を控える候補者も目立ち、支持拡大が思うように進まない焦りも見てとれる。各陣営とも「今回は本当にふたを開けてみなければ分からない」と票読みに苦しむ。
 一方で、対立候補と地盤が重なるある現職陣営では「地元の票に限りがある中、同じ地域から複数が出ると厳しくなる。市内全域での票の掘り起こしが重要」と危機感をにじませる。
 前回の投票率は77.22%。今回の投票率について80%台まで回復するとみる現職陣営もあれば、コロナ禍の影響で70%台前半まで落ちるとみる新人陣営もある。当落ラインも650~550票と見方が分かれる。
 人口減対策や島内経済の活性化が急務とされる中、市民がどのような判断を下すのか注目される。

© 株式会社長崎新聞社