五輪=IOC、トランスジェンダー選手の有利性「一概に言えず」

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[東京 29日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)の医療部門責任者リチャード・バジェット氏は29日、男性として思春期を過ごしたことだけをとって、トランスジェンダーの選手が他の競技者より有利であるかどうかの判断はできないと述べた。

東京五輪では史上初めて、重量挙げ競技でニュージーランド代表ローレル・ハバード(43)がトランスジェンダー選手として出場する。ハバードは2013年に性別適合手術を受けるまで男子の重量挙げに出場していたが、東京五輪では女子87キロ超級に臨む。

しかし、トランスジェンダーの選手が女性と競うことの公平性を疑問視する声もあり、科学者の中には、男性として思春期を経た人の骨や筋肉の密度などの生物学的な優位性を指摘する者も。一部のアスリートはハバードの五輪参加に反対するなど、大きな反響を呼んでいる。

バジェット氏は記者会見で、「ローレル・ハバード選手は、所属する連盟のルールに基づいて競技を行う女性」とコメント。「優秀なパフォーマンスというものには、生理学や解剖学、精神面など様々な側面があり、他にも多くの要素を考慮しなければならない」とし、一概に男性として思春期を経験しただけで有利とは言い切れないと述べた。