28年前の音楽業界でも小山田圭吾に自省を促す声「覚悟がいる発言」だったが苦言は届かず…

小山田圭吾

約30年前から音楽業界でも小山田圭吾(52)に自省を促す声が上がっていた。

小山田は謝罪のコメントを発表して以降、公の場での発言には至っていない。

この問題に対しては社会学者の宮台真司氏は「謝罪よりも自己分析を」と、世間が忘れるのを待つことはのは、社会に与える影響や、本人の復帰にとっても得策ではないとの考えを示している。

また、小山田の発言や姿勢に対しては90年代当時から、ミュージシャンの中でも疑問の声が上がっていた。

バンド「SING LIKE TALKING」の佐藤竹善(58)は、28年前の自身のラジオ番組で直接名前は挙げていないが「元『F』で『C』の『O』」として話を切り出し、小山田が週刊誌の取材に対して、当時ブレークしていた「CHAGE&ASKA」や「B’z」「米米CLUB」の音楽をボロクソに叩いていたことに言及。
佐藤は冷静ながらもかなり厳しい口調で「この人(小山田)ってどれだけえらいんだろう」「君ってどんなに人間として素晴らしいの?」と発言。「同じ音楽業界にいるアーティストとしてこんなに恥ずかしかったことはない」と怒りをあらわ。
その翌週の放送でも「常に(小山田が)責められ続けなければいけない」と責任を追及することで、小山田が変わることを望んでいた。反省し続ける中で、許されるタイミングがあるとしていた。当時、この発言は反響があったそうで、ラジオ局にも様々な意見が届き、佐藤は「覚悟がいる発言だった」と様々なハレーションを考慮した上で、公の場での発言に踏み切ったという。

だが、当時、佐藤が意を決して、苦言を呈したことも小山田には届いていなかった。

今回、東京五輪の音楽担当辞任に関しては、過去のイジメインタビューがクローズアップされている。世間では「そもそもイジメ話が盛られていた」という擁護の声や、一方で「音楽業界から消せ」と極端な意見も出ているが「まずは、小山田が公の場で1つ1つ、事実の検証も交えながら、話すことが問題解決の第一歩」(音楽関係者)というのは間違いないところ。世間の小山田バッシングに対しては「新たないじめ」という声もあるだけに、冷静な対応が望まれている。

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