【東京五輪】棄権した体操女王バイルズを批判の副検事長が謝罪 「欲求不満と失望の瞬間に意見を述べた」

スタンドから競技を見守るバイルズ(ロイター)

東京五輪の体操女子団体(27日)を途中棄権した米国のシモーネ・バイルズ(24)を「幼稚な国民」と批判したテキサス州の副検事長が謝罪したと英紙「デーリー・メール」が報じた。

同紙によると、副検事長は、1996年アトランタ五輪で負傷しながらも金メダルを獲得したケリー・スラッグと比較し、バイルズについて「利己的で幼稚な国民的恥ずかしさ」とSNSに書き込んだという。すぐに削除されたものの、大きな反発を受けた。テキサス州の司法長官は声明で「内部で処理されている」と語ったという。

激しい批判にさらされている副検事長は、バイルズに電話をかけて謝罪。その上で声明を発表し「欲求不満と失望の瞬間に私は十分に精通していない主題について意見を述べた」とし「それは間違いでした。シモーネ・バイルズが何を経験したか想像できません。彼女は真の愛国者であり、私たちの時代で最も偉大な体操選手の一人です。私は彼女に謝罪し、彼女が元気になることを願っています」と続けた。

バイルズは周囲の期待からプレッシャーを受けるなど、過度の緊張を強いられたことで精神的な苦痛を訴えて女子団体を途中棄権し「メンタルヘルスに焦点を当てたい」とし、連覇のかかる個人総合(29日)も棄権していた。

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