渡名喜村長、米軍コンテナ落下の原因究明を要請 「安全な島PRできない」

 渡名喜島沖に在沖米海兵隊のCH53E大型輸送ヘリが鉄製コンテナを落下させた事故で、渡名喜村の桃原優村長と同村議会の上原睦夫副議長は29日、事故原因の究明などを求める抗議文と抗議意見書を小野功雄沖縄防衛局長に手渡した。

 村の抗議文は、これまでも渡名喜島や周辺海域で米軍ヘリの不時着や落下物が発生してきたことに触れ「強く抗議する」と強調。コンテナの早期回収や、渡名喜島から可能な限り離れたルートを飛行することなどを求めた。村議会の抗議意見書は原因究明までのCH53E大型輸送ヘリの飛行停止などを求めている。

 那覇防衛事務所を訪れて抗議した桃原村長らは「島だけでなく、漁場になっている周辺岩礁も避けて飛んでほしい」と求めた。防衛局側は「米側に伝える」と語ったという。

 抗議終了後、桃原村長は「小規模な村は人口増に向けて取り組んでいる。米軍機の事故があると『安全な島』とPRできず、漁業の後継者育成にも影響がある」と述べた。

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