慶大経済学部、新プログラム「DEEP」を創設

慶應義塾大学経済学部は、来年度に新プログラム「DEEP」(Data-driven Economics and Econometrics Programme)を創設する。プログラムの詳細については、 大学ホームページのプレスリリース全文(PDF)から確認できる。

データサイエンスに特化した体系的な学習

DEEPはデジタルトランスフォーメーション(DX)を担い、Society 5.0時代の経済社会に貢献する人材を育成するためのデータサイエンス教育プログラムであり、これからの経済社会に貢献する人材の育成を目的としている。

このプログラムに参加する経済学部生は、データサイエンスの基礎と経済分析への応用を体系的に学ぶことができる。また、学習の集大成としてデータサイエンスを活用した論文やアプリなどの成果物を制作する。

経済研究の新しい流れに対応

ビッグデータの急速な蓄積と利用の広がりや、機械学習などの新たな分析手法が登場したことで、経済研究ではデータサイエンスの知識と技能が要求されている。さらには、統計的因果推論の考え方が計量経済学でも広く導入され、EBPM(Evidence-Based Policy Making)というデータに基づいて経済政策の立案や効果の検証を行う枠組みの注目度が高まっている。こうした、「新しい経済研究の流れ」に対応できる人材を育てることを目的にDEEPは創設された。

さらに、Society 5.0時代において、日本の競争力を低下させ持続的経済成長の足かせになると懸念されている「DX人材の欠如」に対処することも、創設の理由であるという。

座学にとどまらない実践科目も

DEEPのカリキュラムは下表のとおり構成されている。

  • データサイエンスの基盤となる数学、統計学(コア科目)1・2年生
  • 高度なデータサイエンス手法と応用(リサーチ科目) 3・4年生
  • データサイエンスの実践(PBL科目)3・4年生

PBL科目では、現実の社会課題を解決するために、データサイエンスを活用する術を学ぶことを目的としている。DEEPに参加する経済学部生には、PBL科目で制作される論文やアプリといった成果物の提出がプログラムの修了要件として求められる。

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