ソフトバンク・真砂が一発含む連日のマルチ 工藤監督「レギュラー取るチャンス」

猛アピールを続ける真砂

ソフトバンク・真砂勇介外野手(27)が気迫の一発でアピールに成功した。

30日、ヤクルトとのエキシビションマッチ(ペイペイ)に「5番・中堅」で先発出場。2回一死から右翼席へ先制ソロを叩き込んだ。「公式戦同様の気持ちで試合に臨んでいるので素直にうれしいです」。1打席もムダにできず、結果を求められる立場。実績十分の左腕・石川から放った一発には価値があった。

9回にも遊撃への内野安打。結果的にチーム3安打中2安打を放ち、唯一の得点を叩き出した。「後半戦に向けてサバイバルが始まっているので、結果を残してアピールしていくだけです」。結果に飢えている男らしく、慢心は一切ない。

エキシビジョンマッチが始まった27日のDeNA戦は3三振を喫しての4タコ。そこから連日のマルチ安打で意地を見せている。かねて工藤監督が若手に求めてきた〝やり返す精神〟を体現。心技体で成長し、一軍の壁を乗り越えるシーズンを戦っている。

気を吐いた真砂に指揮官も「最後もヒット一本出たしね。ここは競争なんで。打てなければ打つ人を残す。そういう所を見せていかないといけない。せっかくずっと使ってもらっているわけだから、そこはしっかりアピールする場だと、まだまだだと思ってやってほしい。今はレギュラーを取るにしてもチャンス。彼の頑張りが首脳陣の嬉しい悲鳴になると思うんで、ぜひ頑張ってほしい」と、熱いメッセージを送った。

前半戦は71試合出場で、打席数は118打席、打率2割5分9厘、1本塁打。球団も、首脳陣も、とりわけ本人も納得していない。もっと打って、もっと出番を――。大きな期待を受ける9年目。ひと皮むける夏にできるか。

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