【速報】18歳少年に懲役4〜8年求刑

 川崎市の中学1年男子生徒殺害事件で、傷害致死罪に問われた無職少年(18)の裁判員裁判の論告求刑公判が7日、横浜地裁であり、検察側は「被告の行為は被害者に一番の絶望感を与えた」として、懲役4年以上8年以下の不定期刑を求刑した。

 少年は、主犯格の少年ら2人と共謀し昨年2月、多摩川河川敷で男子中学生=当時(13)=の首をカッターナイフで切り付けて死亡させたとして起訴された。起訴された3人のうち男子中学生と最も親しい関係にあり、事件当時、男子中学生を呼び出したとされる。

 検察側は、「被害者は兄のように慕っていた被告から、主犯格の元に連れていかれることは全く想像しなかったはず」と指摘。致命傷を与えたのは主犯格ながらも、「カッターナイフで首を切り付けたのは危険で苦痛と恐怖を与える行為。責任は決して軽くない」と強調した。遺族の代理人も意見を述べ、「可能な限り重い刑罰を」などと訴えた。

 主犯格の少年は殺人などの罪で懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定。傷害致死罪に問われた別の少年(18)は公判前整理手続き中で、公判の日程は決まっていない。

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