【柔道】退任意向の井上康生監督が新たな決意「経験を次なるステージで生かせるように」

井上康生監督

東京五輪の柔道競技最終日(31日、日本武道館)、新種目に採用された「混合団体」の決勝で日本はフランスに敗れてまさかの銀メダル。試合後、退任の意向を示した全日本男子の井上康生監督が感謝の思いを口にした。

井上監督は2012年ロンドン五輪で日本男子が初の金メダルなしに終わった直後の11月に就任。再建を託され、東京五輪では男子だけで5個の金メダル獲得に導くなど、その手腕を十二分に発揮した。

紆余曲折の9年間だったが「何より幸せ者だったと心から思っている。私自身力のない監督だったので、力のない監督を支えてくれたスタッフのみなさん、コーチが私以上に選手に寄り添ってくれた。本当にたくさんの方々の応援がなかったら、このチームはできなかったと思う。世界のライバルと戦う中で、この存在がなかったら成長はなかった」と振り返った。

その上で「この経験をいかに次なる道に生かしていくか。これが柔道が追求する、究極のわれわれが達成していかないといけない目標だと思う。この経験をまた次なるステージで生かしていけるようにさらなる努力をしていきたい」と語った。

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