折りたためるコンパクトな二次燃焼焚き火台がキャプテンスタッグから新登場! ソロキャンプ向け「ファイアブーストストーブ」

二次燃焼の焚き火台、それは焚き火好きキャンパーなら一度は使ってみたいキャンプギアではないでしょうか。俺たちの鹿番長・キャプテンスタッグからも二次燃焼可能で、かつ折りたたみ式の焚き火台が登場しました!ソロキャンプにもぴったりのサイズ感。その名もファイアブースト ストーブ。「二次燃焼の焚き火台、使ってみたいけど積載と重さが...」と迷っていた方、必見です。

そもそも二次燃焼とは

まずはじめに、そもそも二次燃焼って何?という部分をご説明します。

画像出典:キャプテンスタッグ画像参照:https://www.captainstag.net/products/UG-82.html

通常の焚き火では酸素を消費しつつ木が燃えて炎を出し、二酸化炭素などのガスを含む煙が発生します。これが一次燃焼。

一次燃焼で発生したガスに対して炉の壁面内部で温めた高温の空気を吹き付け、完全燃焼させるのが二次燃焼です。

二次燃焼の結果として煙の発生が少なくなり、燃料の木も完全に灰になりやすくなります。また、炎が派手に美しく出るので見た目でも楽しめます。

二次燃焼は良いことづくめと思われますが、一概にそうとも言い切れない部分もあります。

従来の二次燃焼焚き火台のデメリット

そんなに素晴らしく良い仕組みなら全メーカーの全焚き火台が二次燃焼を採用するはずですが、ご存知の通りそんなことにはなっていません。

二次燃焼型の焚き火台は、空気の通り道を作るため炉の壁を二重にする必要があります。そのため普通の焚き火台に比べて重量は重くなりますし、収納サイズも大きくなります。

小型の製品ですと薪は細かく小さく切る手間があり、灰がたまると途端に燃焼効率が下がる。大型の製品だと大きく重く、持ち運ぶには車が必要。二次燃焼のメリットを、誰しもが大喜びで受けられるという状況ではありませんでした。

筆者撮影

そこで登場したのがキャプテンスタッグの折り畳める二次燃焼焚き火台・ファイアブーストストーブです!

収納サイズは幅370×奥行380×厚さ80mmまでコンパクトになり、重量も片手で楽々持てる2.3kg。

折り畳める二次燃焼式焚き火台はモンベルからも発売されていますが、あちらはもう少し大型で大人数向けです。ファイアブーストストーブは1~2人の少人数に向けた商品になります。

キャプテンスタッグ「ファイアブーストストーブ」の組み立てと折りたたみ方法

組み立て方法など、詳細を見ていきましょう。

筆者撮影

こちらがファイアブーストストーブのセット内容。上段左から焼き網、ゴトク2つ。

下段左からストーブ本体、ロストル、底板となっています。

組み立て方法

筆者撮影

まず焚き火台本体を開きます。ヒンジで連結されていますので、開くだけです。

筆者撮影

こちらは炉の底板。縁の部分の両脇に、穴が2つ開いています。こちらを先にはめこみます。

筆者撮影

底板の反対側は、長細い穴が真ん中に1つ。

筆者撮影

焚き火台側の突起が、底板のそれぞれの穴に引っかかります。ちゃんと引っかかっているか、念のため上から軽く押して確認してください。

筆者撮影

格子状のロストルを上から載せます。載せるだけで、特にロックなどはありません。

筆者撮影

もう出来上がりです。速いですね。これで焚き火できる状態になりました。

筆者撮影

焼き網が付属するので、BBQをするのもよし。

筆者撮影

こちらも付属のゴトク。2つありますが、片側ずつでも使えます。

筆者撮影

ゴトクは鍋やヤカン、シェラカップなどを加熱する時に役立ちます。シェラカップの時は1つだけでも十分ですね。

折りたたみは組み立ての逆手順

収納は組み立てた時の逆の手順です。底板は片側だけ外せば、完全に外さずそのまま畳めます。

筆者撮影

底板を持ち上げ、片側に寄せて倒れないように支えまして。

筆者撮影

このまま畳むと、隙間に底板がうまくはまってくれます。ロストルは外しても付けたままでも、どちらでも畳めます。隙間に網やゴトクが入り、収納袋に入れれば移動中もガチャガチャしません。

キャプテンスタッグ「ファイアブーストストーブ」で実際に燃やしてみた

筆者撮影

実際に火を燃やす前に、ファイアブーストストーブの下に敷くものをご紹介します。

同じくキャプテンスタッグのBBQ ステンレス 角型トレー<大> UG-3275です。カマド スマートグリル B5型用ですが、ファイアブーストストーブにもぴったりです。

灰が落ちてもこのトレーで受け止められて掃除が簡単になりますし、地面への熱も少し和らげることができます。このトレーは焚き火台からの熱伝導で熱くなります。芝生などの焦げやすい地面の場合は、このトレーの下にレンガや石を置いてかさ上げすると万全です。

筆者撮影

このトレーはファイアブーストストーブの収納袋に一緒に収まります。軽くて使い勝手が良い、おすすめのオプションです。

筆者撮影

下にトレーを敷いて、準備が整いました。まずは着火剤を入れて、火を着けます。火種は着火剤でも松ぼっくりでも、何でも良いです。

筆者撮影

燃えている着火剤の上に細い薪を放り込みます。火起こし手順はこれだけです。

送風なども不要ですし、火種が壁に囲まれているので風の影響も受けません。火起こし器と同じような煙突効果があるので、炉が温まれば勝手に空気を取り込んで燃えてくれるんです。

筆者撮影

火起こし自体を楽しむならもっと難しくても良いぐらいで、とにかく簡単に本燃焼します。薪が炉の外に飛び出ていると、その部分は燃えにくいので火バサミで炉内に導いて面倒を見てあげてください。

筆者撮影

ただ薪を入れるだけで、写真のように簡単に炎が立ち上る状態になります。あまり一気に薪を入れすぎず、少し控えめに入れた方が良いぐらいです。

筆者撮影

炉からはみ出るような長く、太いままの薪を入れてみましたが、炉内では普通に燃えます。はみ出た部分は燃え残るので、このまま燃やし続けると外側にこぼれ落ちます。火バサミでうまく炉内に誘導しましょう。

燃えはしますが二次燃焼にはならないので、大きい薪は斧で割ってのこぎりで切った方が楽しくなります。

筆者撮影

薪を燃やし、ほどなくして温まってくると、二次燃焼状態になります。炉の壁面上部の穴から、筋状に炎が出ているのが分かりますでしょうか。少なめの薪でも炎が立ち上り、見た目も美しいですね!

完全燃焼するので煙が出ず、臭いもしません。燃え残りで炭になる薪も少なく、ほぼ全て灰になります。燃え尽きるまでの時間は普通の焚き火台に比べると速いですが、筒型のソロストーブより長持ち。

二次燃焼の炎が見にくい場合、燃料の薪を壁面側に積むようにすると炎の筋が出やすくなります。

動画で見るファイアブーストストーブの二次燃焼

こちらは二次燃焼する様子の動画です。

普通の焚き火台に比べて熱は上方向に集中するため、横方向にはそれほど火の暖かさを感じません。このぐらい炎が上がっていれば横にいても暖かいです。ちなみに真上は灼熱です。

火力はかなり強く、湿った小枝を入れても強引に燃やし尽くしてしまうほどでした。まさにブーストという名前通り。使っていて楽しい焚き火台ですね!

キャプテンスタッグ「ファイアブーストストーブ」 おすすめの調理方法は「炭」

ファイアブーストストーブの場合、薪での調理にはちょっと慣れが必要です。火力が上がりやすく、燃えが良いのでゆっくりじっくり焼くような調理は難易度高めです。

筆者撮影

炭を使うと薪より長時間火持ちしますし、火力調整も簡単です。写真はキャプテンスタッグの成型炭2種類。着火剤なしで燃やせる炭です。

筆者撮影

上の写真では焚き火の残り薪少しと成型炭5~6個が入っているのですが、これはけっこう入れすぎています。普通のグリルと同じような感覚で炭を入れてしまうと、超強火になり一瞬で食材が焦げます。

炉が縦長だからといっても、余裕で上方向に熱が届きます。炭は少なめで、もし足りなければ途中で足すぐらいの感覚で使うのをおすすめします。

筆者撮影

付属の網ではなく、オプションのステンレストレーと網を用意しました。キャプテンスタッグのB6サイズグリル用商品です。

筆者撮影

B6サイズを使うとちょうど炉の半分が覆われるので、空いているところから炭の補充や移動がしやすいというメリットがあります。お好みで試してみてください。

筆者撮影

網でも食材を焼きながら、汁気のあるアヒージョなどはトレーで。トレーはゴトクなしで使えます。普通のグリルに比べ火力が強く、すぐ焼けますね。食べる速度以上に焼けるのが速いので、焼けたら炉から下ろしましょう。

筆者撮影

ソロではもちろんですが、2人でも十分対応できます。鋳物グリルや角型ダッチオーブンなど、オプションはキャプテンスタッグのベストセラー商品・カマドスマートグリルとサイズが共通ですので豊富にあります。

キャプテンスタッグ「ファイアーブーストストーブ」の強み 灰が溜まっても燃え続ける燃焼力

通常のグリルで成型炭を使うと、灰が塊のまま残ってしまいます。その結果として火力も落ちてしまいがちです。しかしこのファイアブーストストーブは、全くそんなこともありませんでした。

筆者撮影

成型炭が塊の灰になり残っている状態で薪を入れても、ごらんの火柱。二次燃焼もしっかりしています。

灰が底にたまっていても意に介することなく、まるでターボかブーストがかかるように強引に燃やしてしまいました。これは本当に楽しい。

筆者撮影

炉の底板を下から見たところです。壁面の吸気口が底板の下でかつ内側向きにあり、灰で埋まることなく底板の熱も利用できる位置にあるんですね。そのため燃料を追加し続けて炉内の温度が下がりさえしなければ、二次燃焼と煙突効果の合わせ技でどんどん燃やしていけるという仕組みです。

燃料追加を忘れて一度炉内の温度が下がってしまったら、その時は灰をすくい出してあげた方がよく燃えます。

キャプテンスタッグ「ファイアーブーストストーブ」をおすすめしない人

筆者撮影

ファイアブーストストーブはとても簡単によく燃え続けるので、じっくり時間と手間をかけて焚き火を楽しみたい方には不向きです。ただ薪を放り込むだけで、薪の置く位置や角度などを深く考えなくてもブーストして燃やしてしまえますので。

もう一点、携帯性を重視した焚き火台ですので、使用人数的には2人ぐらいまでが目安となります。家族や大人数で囲んで使いたい場合は、もう少し大きなサイズの焚き火台をおすすめします。

キャプテンスタッグ「ファイアーブーストストーブ」の口コミは

SNSでもファイアーブーストストーブを実際に使用した感想が投稿されていますので、その一部をご紹介します。少量の薪で火力の強さと灰の少なさは、安定の評価のようです。

キャプテンスタッグ「ファイアーブーストストーブ」は燃やして楽しい新世代の焚き火台!

筆者撮影

派手に燃えて、使っていてとても楽しい焚き火台です。火力が高くても薪の消費が極端に増えるわけでもないですし、ちょっと湿った薪なども何も考えずに燃やしてしまえます。

従来の二次燃焼焚き火台にはなかったコンパクト収納に重きを置いた設計ですが、灰が溜まった状態での燃焼に関してなど、とても良く考えられている商品です。

炉が深いので風の影響も受けにくく、多少火の粉が爆ぜても横には飛んできませんし、焚き火後に服が臭うこともない。新世代の焚き火台と言えるでしょう。

初心者からベテランまで幅広くおすすめできる、ブーストさせて楽しく遊べる焚き火台ですよ!

二次燃焼構造の焚き火台 他メーカーの商品もハピキャンでレビュー

© ハピキャン