レイズに痛手 エース右腕・グラスノウがトミー・ジョン手術濃厚に

現在ア・リーグ東部地区2位のレイズがポストシーズンに進出して勝ち抜いていったとしても、エース右腕のタイラー・グラスノウがマウンドに立つことはなさそうだ。グラスノウは日本時間8月4日に医師の診察を受ける予定だが、グラスノウ自身はすでに「トミー・ジョン手術を推奨される可能性が高い」と予想している。もし実際にトミー・ジョン手術を受けることになれば、今季の残り試合に出場できないのはもちろんのこと、2022年シーズンも全休することになるだろう。

レイズのカイル・スナイダー投手コーチは、グラスノウについて「もちろん、あのレベルの投手がシーズンの残りの試合に登板できないのは残念なことだよ。彼の代わりになる投手なんていないからね」とコメント。さらに「彼が今季の残り試合を欠場するという前提で、我々は(グラスノウの穴を埋める)最善の方法を考えていかなければならない。でも、彼のキャリアを長い目で見たときに、今回の手術は必要なものだと思う」と語った。

日本時間8月1日、グラスノウは医師の診察とアーリントンの施設での投球練習のためにテキサスを訪れた。故障者リスト入りしてから初めての投球を行ったグラスノウは「このレベルの違和感を抱えたまま投球を続けるのは現実的でない」と感じたという。「いずれは手術を受けることになると思っていたけれど、手術せずに投げ続けられるか、ポストシーズンで投げられるか、という可能性を探っていた。でも、このような痛みを抱えたまま自信を持って投げることはできないと思った」とグラスノウ。正式な決定は日本時間8月4日に医師の診察を受けたあとに行われる。

グラスノウは2019年に前腕と肘の故障で戦列を離れて以降、完全に痛みのない状態でマウンドに立ったことはなかったという。「ずっと痛みに悩まされてきた。最後の2試合くらいで限界を超えてしまったんだ。そろそろこれを終わらせなければならないと思っている」とすでに手術を受ける決意は固まっているようだ。

現在27歳のグラスノウは今季14試合に先発して5勝2敗、防御率2.66、奪三振率12.58の好成績をマーク。6月に肘を痛めて故障者リスト入りした際には「シーズン途中に粘着物質の使用が制限されたことが故障の原因になった」と主張して話題になった。レイズはグラスノウの離脱後も首位争いを続けており、今後はまもなく戦列復帰予定のクリス・アーチャーや東京五輪に出場中の有望株シェーン・バズらも起用しながら、グラスノウの穴を埋めていくことになりそうだ。

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