アフターコロナのオフィス 長崎「イシマル」自社実験 テレワークなど対応

使用済み家具、海外寄付も

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多くの人が参加しやすいプレゼンスペースのイメージ写真(イシマル提供)

 アフターコロナの時代に合わせたオフィス機能を自社をモデルに“実験”しようと、長崎市のオフィス機器販売業「イシマル」(石丸利行社長)は、田中町の本社オフィスを「働き方研究所」としてリニューアルする。併せて、物流大手、日本通運グループの日通商事(東京)と協力し、廃棄するオフィス家具のうち、寄付先の希望に応じて海外に寄付するスキームを日本で初めて構築した。
 オフィスは2階建て(延べ約1200平方メートル)で約100人が勤務。リニューアルに向けた社員アンケートでは「リラックスできる場所」「アイデアを膨らませる場所」を求める声が多かった。昨年来のコロナ禍で、テレワークやウェブ会議の増加など働く環境も変化している。
 これを受け、部署ごとに仕切っていたオフィスの壁を取り払い、業務の目的で働く場所を選べる「アクティビティー・ベースド・ワーキング(ABW)」の考え方を導入。1階はカフェやリフレッシュスペース、2階にはウェブ会議向けの個室や少人数で打ち合わせができるファミレスブース、多くの人が参加しやすいプレゼンスペースなどを設置。机などの家具は県産のセンダンを使う。総事業費は約8千万円。今月26日から供用開始予定。秋ごろから予約制で見学できる。
 使用済みオフィス家具の海外寄付は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現に貢献する狙い。従来、使用済み家具は産業廃棄物として処理されているが、同社は寄付先のカンボジアの教育機関などが希望する家具を選び、テーブルなど約470点を来月、船便で送る予定。
 アフターコロナの働き方の追求と使用済みオフィス家具の海外寄付を通して、循環型社会への貢献を目指す新ビジネス。石丸太望専務は「(新オフィスは)社員の自主性の尊重と活発なコミュニケーションにつながると期待している。時代に合った働き方を自分たちで実験し、そのノウハウを顧客企業に伝えることで、長崎で働く人たちの働きやすさの向上に役立ちたい」と話す。

アフターコロナを意識した新オフィスのイメージ写真(イシマル提供)