ソフトバンク・工藤監督が大号令〝真夏の戦力見極め5番勝負〟「結果が出なければ使われない」

打撃練習を行ったソフトバンク・デスパイネ(左)

ここからは結果がすべてだ――。ソフトバンク・工藤公康監督(58)が1日、今後のエキシビションマッチでの選手起用について言及。実績組、ベテラン、若手、新戦力を同列に並べて、戦力を見極める方針を強調した。

指揮官は外野、内野、一塁側とポジションを移して、野手陣の打撃練習を真剣に見守った。1日はペイペイドームでの全体練習。いつになくピリッとした雰囲気が漂っていた。五輪期間中に開催される貴重な対外試合も残り5戦。ここまでは志願出場の今宮を除き、ベテランや実績組は調整に重きを置いてきた。その分の枠を使ってドラ1・井上ら若手を積極起用してきたが、3日からのエキシビションマッチでは松田やこの日から一軍合流したデスパイネら実績組が出場メンバーに加わる。

練習後の報道対応。普段は自慢のトーク力を生かし、柔らかい話も多い指揮官だが、この日は珍しくほぼゼロだった。「5試合しかないので結果を求めてほしい。『投手の球を見て合わせればいいわ』というのではなくて、この5試合を使っていい状態をつくって(13日から始まる後半戦)最初のゲームを戦っていかないといけない」。そう言葉に力を込めると、たたみかけるように「結果が出なければ、最初から使われないというケースにもなり得る。ベテランといえども!」と言い切った。

五輪予選で負傷した左胸痛が癒え戻ってきたデスパイネにも、はっきりとメッセージを送った。「(五輪予選前の5月上旬の段階で)状態が悪くて下に落ちたわけなので、そこはやってもらいたい。1打席1打席を大事に使ってほしい」。元気いっぱいにフルスイングする〝キューバの至宝〟の完全回復を確認すると、対外試合での「結果」を愚直に求めた。

前半戦37勝37敗14分けの勝率5割、首位オリックスと4ゲーム差の4位で折り返した王者・ソフトバンク。シーズン終盤の戦い方を心得ているとは言え、残り55試合で逆転優勝するには悠長なことは言っていられない。きっちり2週間後に最強の布陣を整える。

© 株式会社東京スポーツ新聞社