再建の津久井やまゆり園で入所開始「支援向上が償い」 横浜・芹が谷からまず40人

利用者が乗車したバスを出迎える津久井やまゆり園の職員ら=相模原市緑区

 再建された神奈川県立知的障害者施設「津久井やまゆり園」で1日、利用者の入所が始まった。事件から5年を経て、仮居住先として使用されていた「芹が谷やまゆり園」(横浜市港南区)から40人が移り、新生活をスタートさせた。

 芹が谷から津久井への入所は42人が予定し、この日は40人がバスなど車4台に分乗して移動。新施設では職員らが「おかえりなさい」と書かれた手作りのボードを掲げて出迎えた。

 永井清光園長は「犠牲になった19人を忘れることなく、支援の向上を図っていくことが償いになる」と述べ、「当事者目線の意思決定支援に基づいた地域生活移行を目指す施設にしたい」と語った。

 芹が谷では残る53人が生活。12月からは現在整備中の新施設でも入所が開始される予定。

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