新型コロナ患者急増で現場混乱 通常医療への影響も懸念

東京都の新型コロナウイルスの新たな感染者は7月30日、3300人が確認されました。過去最多の更新はなかったものの、3000人の大台を3日連続で超えています。爆発的な感染拡大への懸念が強まる中、医療現場にも影響が出始めているようです。

首都圏に複数の医院を構える「東京ビジネスクリニック」の吉川裕章院長は、1週間ほど前から患者数が急増していると現状を話します。この病院では新型コロナウイルスを危惧して抗原検査を受けた人数が7月中旬までは多くても1日当たり12人でしたが、25日には45人、29日には69人に急増しました。吉川院長は「職場でクラスターが起こって陽性者が出て、その職場の人たちが押し寄せて来たり、『学校で陽性者が出たので検査がしたい』という人が予約外で来たりという状況が連休中から増えている」と話します。

新型コロナの感染拡大で、陽性者の数だけでなく検査のために来院する人も増加しています。その対応に追われ、通常の診療にも影響を及ぼしかねない状況だといいます。さらに"コロナ対策の切り札”とされるワクチン接種についても「職域接種にも医師や看護師を派遣しているので、外来だけに人を配置するのはなかなか難しい。もうぎりぎりの状況であるのは間違いない」と話し、医療機関全体で起きつつある診療への影響を懸念しています。

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