特殊詐欺防止のドラマ制作 五島署と地元ケーブルテレビ 4日から放送予定

撮影に臨む被害者役の五島署員=五島市武家屋敷3丁目、十八親和銀行福江中央支店

 五島署は、長崎県五島市と地元ケーブルテレビの協力を得て、多発する特殊詐欺被害の未然防止に向けた啓発用ドラマを制作した。脚本も出演も同署員。8月4日から、地元ケーブルテレビで放送される予定。
 還付金詐欺の被害防止がテーマで、市職員を名乗る詐欺グループの男が、市内の高齢男性に「健康保険料が返金される」とうその電話をし、銀行の現金自動預払機(ATM)に誘導する内容。
 同署生活安全課が脚本を担当。署員8人が被害者の高齢男性や詐欺グループなどを演じた。7月21日、市内のATMで、被害者役の署員が電話で指示を受けながら操作する場面などを撮影した。ドラマは約15分。五島テレビと福江ケーブルテレビの市の広報時間枠の中で放送予定。
 同署によると、県内の今年1月から6月までの特殊詐欺事件は、前年同期より20件多い35件発生。同署管内でも3件(被害総額計約110万円)起きた。
 前野浩美副署長は「還付金詐欺の被害が特に多い。手口を知って、お年寄りやその家族の注意に役立ててもらいたい。電話でのお金に関する話は詐欺を疑い、警察に相談してほしい」と呼び掛けている。

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