ドイツのアスリート協会「アスリートドイツ」は、国際オリンピック委員会(IOC)に新型コロナウイルス陽性者の隔離環境の大幅な改善を呼びかけている。
東京五輪では新型コロナ感染拡大防止のため、来日したアスリートたちも厳格なルールを義務づけられている。特にコロナ陽性と判定された選手たちは競技に参加できないだけでなく、ホテルなどでの隔離生活を余儀なくされる。
アスリートドイツは「隔離先のホテルでは新鮮な空気の供給が不十分。食料供給は豊富でもバランスが取れておらず、トップアスリートに特定の栄養要件を満たしてないこともある。部屋でトレーニングを再開したアスリートは、乾かない環境で汗をかいた服を洗わなければならない。隔離の正確な順序と、終了した後の手順も不明で、医療スタッフとのコミュニケーションでも言語の壁がある」と声明を出した。
国際スポーツ政策委員のマクシミリアン・クラインは「陽性となった選手は刑務所のような環境での隔離生活を強いられるのに対し、IOCのメンバーは高級ホテルに宿泊し、高い日当を与えられている」と主張する。
また英メディア「Inside the games」によると、コロナ陽性反応を示したスケートボード女子のオランダ代表キャンディ・ジェイコブスは隔離環境を「非人道的」と表現したという。
異国の地で隔離生活を余儀なくされる選手たちはストレスがたまっている様子で、今後も不満の声が増えそうだ。