【高校発みやざきSDGs】ー23ー宮崎南(下) 地域課題を研究、発表

3年生が行った2年次の課題研究発表大会の様子

 本校生徒は普通科、フロンティア科ともに2年次に探究活動の一環として課題研究に取り組み、そのほとんどが地域課題を研究する。分野は観光、教育、芸術文化、農業、工業、食品、行政、医療など多岐にわたり、その成果を12月の校内発表大会で披露し、宮崎市内6大学の先生方をはじめ、行政や地域企業・団体の方などから審査を受ける。このような地域と密着した探究活動を実施して3年目を迎えた。
 特に、現3年生は1年次から地域の方々の指導を受けており、その成果として本校が独自に実施した「郷土に関するアンケート」で確実な意識の変化が見られた。例えば、県外を進学先に志望した理由を「県内の大学、専門学校等に魅力を感じない」と答えた生徒は1年次終了時は25・0%であったが、2年次終了時には16・0%と低下。また、「将来の就職先について県内、県外のどちらを希望しますか」という問いでは、1年次終了時の県内希望者は25・8%だったが、2年次終了時には34・0%(県外35・0%、未定31・0%)となった。さらに「地域の課題改善に自分が貢献していきたいと思うか」という問いには9割以上の生徒が「そう思う」と答えた。
 若者の県外流出は本県の重要な課題の一つであるが、この取り組みが郷土愛の醸成につながり、結果として卒業生が本県を支える人材に成長してくれることを期待したい。
(教諭・河原美那子)

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