NHK朝ドラで「五輪観戦熱中症」啓発「水分補給を忘れないように」 

2016年のリオ五輪陸上男子400メートルリレーで銀メダルを獲得した日本チーム

2日放送のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で、東京五輪のテレビ視聴者を意識してか、熱中症と五輪の関係が語られる場面があった。

1995年に宮城・気仙沼で生まれたヒロインの「モネ」こと百音(清原果耶)を巡る物語は、2016年8月にさしかかった。2日の56話では、東京で気象予報士として働く百音の下宿先のおじいさんが急に座り込んで動けなくなる騒ぎが勃発。おばあちゃんも体温が高く、ともに熱中症が疑われた。

その場に居合わせた百音の知人・菅波医師(坂口健太郎)が応急手当を行った後、2人が五輪放送を見ていたことが分かった。菅波が「ああ、今朝」と反応すると、百音は「リレーで銀メダルを取ったのを熱心にテレビで見てたらしくて…。おとといは一晩中、女子レスリング、応援してたみたいで…」と詳しく説明した。リレーとは陸上男子400メートルリレーのことだとみられる。

菅波は「それで熱中症か、ありえるな」。続けて「実はオリンピック観戦と熱中症には2500年の因果関係があるんです」と明かした。古代ギリシャの七賢人・タレスは「世界のすべての根源は水である」と言った哲学者で、古代五輪を観戦していて熱中症になり、それに伴う脱水症で命を落としたと言われているという。菅波は「まあ、そんなんで、おじいちゃんには、テレビ観戦でも水分補給を忘れないようにとお伝えください」と締めくくった。

リアルの世界でも8月に突入し、熱中症への懸念が強まる。日本選手団のメダルラッシュに沸く五輪視聴者にも呼び掛けるような菅波の台詞だった。

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