「サムスンは下半期からSoCの出荷が改善、過去2年のピーク上回る利益見込み」韓国証券社

ハナ金融投資は29日、好業績を発表したいサムスン電子の投資レポートを公開した。

ハナ金融投資のキム・ギョンミン研究員は、韓国の半導体大型株の最選好株をSKハイニクスからサムスン電子に変更した。最大の理由として、「メモリー半導体部門でコスト削減が急速に行われ、季節変動に対応する2021年第4四半期(10~12月)および2022年第1四半期(1~3月)に利益を守ることが可能と見込まれるからである」と説明した。

キム研究員はまた、「2021年上半期に低迷していた非メモリー半導体部門において、下半期から本格的な売上高の増加が期待される点」も理由であるとし、「非メモリー半導体部門の場合、メモリー半導体に比べ実績の貢献は限定的であるが、同部門での変化が発生するのは、サムスン電子のPERバリュエーションに肯定的である」と述べた。具体的には、「先端プロセス事業(設計、製造)を展開する非メモリー半導体企業のPERバリュエーションが相対的に高いからである」としている。

(写真:韓国平沢にあるサムスン電子の半導体工場=サムスン電子提供)

キム研究員は、サムスン電子の目標株価を101,000ウォンで維持した。「現在の株価とは乖離率が高いが、非メモリー半導体部門のターンアラウンドの可視性が現在の株価にはまだ反映されなかったという点を勘案し目標株価を維持する」と説明している。

第3四半期の実績予想についてキム研究員は、営業利益は15.2兆ウォンと展望した。これは「既存の推定値とコンセンサスに比べ高い予想である」とし、「最も大きく上方修正した部門は、半導体部門である。メモリー半導体の新規生産ラインの初期稼動コストの反映が仕上げされて、128段NAND Flashとの高層化と15nm DRAMの微細化の影響で、コスト削減が可視的である」と分析した。

続けて、「DRAMの営業利益率は2019年の四半期利益率の中で最も高かったレベルで、NAND営業利益率は2020年の平均マージンを上回る水準に改善される」とし、「非メモリー半導体の場合、これまで不振だったSoC(System on Chip)の出荷が改善されファウンドリサービスの価格が現実化され、過去2年間のピークレベルを上回る利益達成が見込まれる」と強気の予想を展開した。

その上で、半導体部門の売上を9.1兆ウォン(約8700億円)と展望した

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