大河ドラマ「青天を衝け」渋沢栄一×徳川慶喜ゆかりのスポット紹介(1)

日本資本主義の父・渋沢栄一の生涯を描く今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」。渋沢が仕える徳川慶喜は大政奉還後、静岡に居を構え余生を過ごし、地元の人からは今でも親しみを込めて「けいき(慶喜)さん」と呼ばれています。 渋沢と慶喜は厚い信頼で結ばれており、静岡市内には二人のゆかりのスポットがたくさん残っています。今回は、渋沢栄一と徳川慶喜の静岡市ゆかりのスポットをご紹介します。

①宝台院

宝台院旧本堂
現在の宝台院

静岡市葵区に本堂を構える宝台院。徳川家康公の側室 お愛の方(西郷の局(二代将軍秀忠の母))の菩提寺でもあり、古くから徳川家とかかわりの深い寺院です。

◆謹慎中の慶喜と、パリから帰国した渋沢が再会した地

1867年に大政奉還を行った徳川慶喜公はその後、宝台院で謹慎していました。大政奉還の知らせを、慶喜の弟・昭武に随行したフランス留学中に聞いた渋沢は、急いで帰国し、謹慎中の慶喜と再会を果たしました。

再会後、渋沢は慶喜にフランス留学で見聞きしたことを伝え、慶喜は渋沢にこのまま静岡に残り、藩政の立て直しに力を貸してほしいと要請しました。

◆徳川家とかかわりの深い寺院

宝台院は1507年の創建当時、「龍泉寺」という名前でした。1589年に徳川家康公の側室であるお愛の方(西郷の局(二代将軍秀忠の母))が逝去した際には、このお寺が菩提寺となり、以降、家康や徳川第二代将軍で西郷の局の実子でもある徳川秀忠が盛り立てました。

1628年、秀忠公は現在の地に大伽藍を建て、大法要を営みました。この入仏供養に勅使が派遣され、西郷の局へ従一位の追贈があり、「宝台院殿一品大夫人」と戒名が改められました。また寺名も金米山宝台院龍泉寺と「宝台院」が加わり、以来、「宝台院」と呼ばれるようになりました。

寺内には若き日の家康像として注目されている家康公の自画像(市・重要文化財)や徳川家光公筆「遠山月」、お愛の方(西郷の局(二代将軍秀忠の母))之墓(市・重要文化財)など、徳川ゆかりの宝物が数多く残っています。

◆宝台院 基本情報

所在地 :静岡市葵区常磐町2丁目13-2

アクセス:JR「静岡駅」より徒歩10分

拝観時間:9:00~16:00

休日:土・日・祝日、年末年始、お盆期間

(土・日は予約者のみ拝観可)

拝観料金:大学生以上500円、中学・高校生200円、小学生以下無料

公式サイト:

宝台院旧本堂

現在の宝台院

© 株式会社ジェイプレス社