日本資本主義の父・渋沢栄一の生涯を描く今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」。渋沢が仕える徳川慶喜は大政奉還後、静岡に居を構え余生を過ごし、地元の人からは今でも親しみを込めて「けいき(慶喜)さん」と呼ばれています。 渋沢と慶喜は厚い信頼で結ばれており、静岡市内には二人のゆかりのスポットがたくさん残っています。今回は、渋沢栄一と徳川慶喜の静岡市ゆかりのスポットをご紹介します。
②浮月楼
静岡市の一等地にある「浮月楼」は、東海の名園と呼ばれる庭園と旬の幸を堪能できる料亭で、かつては伊藤博文や井上馨、西園寺公望といった歴史上の偉人も訪れた歴史ある所です。
◆慶喜の謹慎後の住居であり、 渋沢が「商法会所」を創立した場所
浮月楼の建つ場所は江戸時代、徳川幕府の代官屋敷があり、徳川慶喜公が大政奉還後に約20年間住んでいました。「東海の名園」と呼ばれる庭園に咲く梅の香りを楽しんだり、池に舟を浮べてゆっくりと過ぎていく時間を楽しんだりしたと言われています。また油絵や写真を趣味とし、当時数台しかなかった自転車に乗り静岡市街を走っていた慶喜は、その自由闊達さから静岡市民は親しみを込めて、今でも「けいき(慶喜)さん」と呼ぶほど愛されています。
またここは渋沢が銀行兼総合商社「商法会所」を創立した場所でもあり、静岡での二人の様子を語るうえでとても重要な場所です。
◆現在は料亭のほか、当時の歴史を伝えるギャラリーも
慶喜が転居した1891年に建物などをそのままにオープンした浮月楼は、慶喜も愛した庭園を愛でながら、静岡の旬の幸を堪能できる料亭として多くの人が訪れています。
また敷地内には当時の歴史を伝えるギャラリーが併設されており、当時の自転車や直筆の書など、慶喜公に関する多くのものが展示されているほか、渋沢栄一が書いた慶喜公の伝記や慶喜公を囲んで開いた座談会の内容を記した“昔夢会筆記”なども展示されており、当時の二人の様子を知ることができます。
◆浮月楼 基本情報
所在地 :静岡市葵区紺屋町11-1
アクセス:JR「静岡駅」より徒歩3分
営業時間:[浮殿]
・昼食 11:30~14:30(ラストオーダー14:00)
・喫茶 14:30~16:00(ラストオーダー15:30)
・夕食 17:00~20:30(ラストオーダー20:00)
・定休日 日曜日(夜)・月曜日・火曜日
[浮月楼]
・昼食 月~日曜日 11:00~14:30
・夕食 月~日曜日 17:00~21:00
・定休日 なし(二日前までに要予約)
公式サイト: