【夏の甲子園】県岐阜商と明徳義塾の “名将対決” 実現 鍛治舎監督「楽しんでいく」

県岐阜商の鍛治舎監督

名将同士の好カードが決まった。第103回全国高校野球選手権大会(9日から17日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が3日、オンライン形式で行われた。9年ぶり29度目の出場となる岐阜県代表・県岐阜商(岐阜)は11日の大会3日目第2試合の1回戦で2大会連続21回目の出場となる明徳義塾(高知)と対戦する。

甲子園通算51勝の金字塔を打ち立てた65歳・馬淵監督率いる四国の強豪・明徳義塾。対する県岐阜商・鍛治舎巧監督(70)も社会人野球「松下電器」やボーイズリーグ「オール枚方ボーイズ」、秀学館(熊本)などの指揮官を歴任し、チームを強豪へと育成している。

注目校同士の激突に鍛治舎監督は「明徳義塾は甲子園で出続ければ、進み続ければ、いずれは当たる相手。楽しんでいく」と冷静にコメントした。

チームの状態については「投手は5人のピッチャーが疲れることなく、県大会で活躍してくれた。県大会の初戦前と同じように、疲れのたまっていない状況だ。(打線は)県大会ではチャンスは作るが、たたみかける力が足りなかった。したたかに、とるべき時に点を取れるように今も実戦形式で練習を進めています。選手たちはメンタル的にも高揚していますしね、選手たちも楽しもうという気持ちでいますね」と評した。

そして「融通無碍に一戦ずつ戦っていく」と口にし、目標に向かって動じることのない姿勢を貫く構えを示した。最後には「チームとしては全国制覇を目指し、ずっと練習をしてきました。スキのない野球を積み重ねて、一戦必勝で戦っていく。まずは明徳義塾、精いっぱい戦っていきます」とすがすがしい表情を浮かべ、言い切った。

今春の選抜大会にも県岐阜商は出場したが、初戦で難敵・市和歌山(和歌山)にサヨナラ負け。今夏も初陣で海千山千のベテランの知将率いる古豪とぶつかるが、鍛治舎監督の頭の中に「負け」はない。

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