ブラバム・オートモーティブ、『ブラバムBT63 GT2コンセプト』で2022年欧州GT2に参戦へ

 8月4日、SROモータースポーツ・グループとブラバム・オートモーティブは、2022年のファナテック・GT2ヨーロピアン・シリーズに、ブラバム・オートモーティブがブラバムBT63 GT2コンセプトで参加すると発表した。

 ブラバム・オートモーティブは、過去にF1で活躍した名門ブラバムの名を継ぐコンストラクター。ブラバムチームを興したワールドチャンピオン、サー・ジャック・ブラバムの息子で、F1参戦経験やル・マン24時間優勝経験もあるデイビッド・ブラバムが率いる。

 そんなブラバム・オートモーティブはこれまで、BT62、カスタマーレーシングカーのBT62Rをリリースしてきたが、新たにジェントルマンドライバー向けのGT2カテゴリー向けにブラバムBT63 GT2コンセプトをリリースし参戦することになった。

 GT2カテゴリーは2019年から本格化し、GT3ほどダウンフォースはないもののパワーが大きく、ジェントルマンドライバー向けのカテゴリーとして少しずつ台数も増えている。アウディやポルシェ、KTM、ランボルギーニなどが車両をリリースしており、ブラバムはこれに加わるものになりそうだ。

 BT63 GT2コンセプトは、BT62Rをデザインしたチームが設計し、同様のプラットフォームを使用。ウイング、ディフューザー、スプリッターなどを追加し、600馬力を発生。1250〜1300kgの車重となる。

 ブラバムBT63 GT2コンセプトは、今後2021年10月1〜3日にポールリカールで開催されるGT2ヨーロピアン・シリーズ最終戦で招待枠として参戦。2022年のホモロゲーションに向け、SROとブラバム・オートモーティブが緊密に連携していく。なおポールリカールは、1985年にネルソン・ピケがブラバムに最後のF1勝利をもたらしたコースで、SROは「デビューするのにふさわしい場所」としている。

「ブラバム・オートモーティブが10月にファナテック・GT2ヨーロピアン・シリーズにデビューすることをうれしく思う。個人的にはデイビッド・ブラバムがSROが推進するシリーズに戻ってきてくれることを歓迎したいし、特に彼の名を冠した素晴らしいBT63 GT2コンセプトで参加してくれるのだからね。BT63 GT2コンセプトはGT2カテゴリーに合っているし、シリーズの継続的な成長と成功に貢献するはずだ」とSROモータースポーツ・グループのファウンダー兼CEOのステファン・ラテルは語った。

 またブラバム・オートモーティブでスポーティングディレクターという立場のデイビッド・ブラバムは、「BT62はイギリスでGTカップカーとしてカスタマーレーシングプロジェクトを成功させてきた。今回、SROがブラバム・オートモーティブをGT2ヨーロピアン・シリーズに招待してくれたことに興奮している」と語った。

「個人的にも過去にSROのシリーズに出場したことがあるからね。このシリーズでブラバムの名が軌道に乗ることを楽しみにしているよ!」

 ブラバムBT63 GT2コンセプトは40万ユーロ(約5181万円)で販売を予定している。

ブラバムBT63 GT2コンセプト
ブラバムBT63 GT2コンセプト
ブラバムBT63 GT2コンセプト
少しずつ台数が増えているGT2ヨーロピアン・シリーズ

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