季節の素材で作る「手作り酵素シロップ」で夏の喉を潤そう! #9

こんにちは、ナチュラルライフ探求ライターのmiaです。

持続可能な暮らし方のヒントをテーマにお届けする、連載コラム「やさしく、シンプル。サステナブルな暮らし」。

最近、私の周りでブームなのが酵素シロップ。発酵させているので栄養価も高く、暑さで体力を消耗させてしまいがちな夏にこそオススメです。旬の野菜やフルーツでオリジナルの手作りジュースを楽しみませんか。

酵素シロップって?

酵素シロップとは野菜や果物、ハーブを砂糖で漬け、発酵させて作るシロップのこと。

砂糖で漬けた後、常温でしばらく置いておくとシュワシュワと小さな泡が立ち始めます。これが発酵のサイン! ただ、腐敗と発酵も紙一重。特に暑い夏は気を付け、ある程度発酵したら冷蔵庫で冷やして保管しましょう。

材料は季節のものを

旬の食材を使って作ると、その季節に体が必要とする栄養素を美味しく摂ることができます。
夏なら梅やシソ、カボス、ミント、冬ならレモンやショウガなどもオススメ!

野草研究家である私の友人は、松や旬の素材をよく漬けています。なかでも彼女の漬ける松の酵素シロップ(上写真・中央)を炭酸水で割ったものが、ただ美味しいだけではなく、いかにも体に良さそうな味がして気に入っています。

酵素シロップ作りのポイント

いざ手作りをしようとしたきに知っておきたい、酵素シロップ作りのポイントとは。発酵は奥が深くて、私もまだまだマスターしていませんが、今の段階でわかったことも含めてお伝えします。

栽培方法をチェック

野菜やフルーツはできるだけ農薬を使っていない栽培法のものを選んで。完全無農薬でなくても、材料を洗う際に、重曹水を張ったボウルに数分漬けておくことで、ある程度の農薬除去が期待できます。さらにレモンなど海外から輸入するものには、収穫後に使うポストハーベスト農薬があるのでそちらも要注意です。

野菜やフルーツの皮はそのまま

食べ物は丸ごと食べることでバランスよく栄養が摂れるという「一物全体」の考えからも、基本はそのまま使います。

ただ、皮に苦みがあるレモンやカボスなどの柑橘類、キウイや桃など表面に細やかな毛のあるもの、無農薬ではなく皮に農薬や防カビ剤が付いている場合は、皮を剥きましょう。

砂糖の割合と選び方

砂糖の黄金比は、材料に対して1.1倍。また微生物が発酵の餌にするのには、上白糖がいいのだそう。今回私はさとうきび原料のスダキトウというものを使いましたが、確かに少し発酵の勢いが少なかったのかも。

ちなみに砂糖少な目、お酢を使う、砂糖を一切使わないレシピもあり、慣れてきたら色々試してみたいと思います。

混ぜる?混ぜない?

酵素シロップと言えば「手で混ぜるやつよね」という人もいるほど、特徴的な作り方で知られています。目的は容器の下に溜まった砂糖を全体に行き渡らせるだけでなく、手の常在菌が発酵を促すから。

ただこれも賛否両論。誰かにお裾分けしたい場合など、何度も手でかき混ぜたものを渡すのは少し気が引けますよね。今回私は自分用のドリンクで、素手で混ぜるオーソドックスな方法で作りました。

でも何種類もの発酵シロップをいつも漬けている、例の野草研究家の友人によると混ぜなくても砂糖がないレシピでもしっかり発酵するとのこと。ただ瓶の中身をギュッと詰めることは、毎回心掛けていると言っていたので、これはポイントのひとつかもしれませんね。

赤しそ×レモンの酵素シロップ(作り方)

夏の始まりになるとスーパーに並ぶ、赤しその袋。せっかくだからこれで何かしたいなぁ、と思い手に取りました。今回はスキッと仕上げたくてレモンも投入!

赤しその酵素シロップはお湯で煮出す方法が一般的ですが、今回はフレッシュなまま使うレシピをベースに、少し天然水を加えて作ってみました。砂糖の分量は500g。きっちりと作りたい人は、黄金比率の材料:砂糖は1:1.1を守ってくださいね。

夏のパワーチャージにピッタリな、可愛い真っ赤な酵素シロップができあがりましたよ!

材料

  • 赤しそ 300g
  • レモン 2つ
  • 砂糖(スダキトウ) 500g
  • 天然水 600ml
  • 密閉ガラス容器(材料が入る分)

作り方

  • 1.密閉ガラス容器を煮沸消毒、もしくはアルコール消毒して乾かす
  • 2.赤しそをサッと水洗いして水気を切る
  • 3.レモンをいちょう切り、もしくは輪切りにする
  • 4.容器の底から砂糖、赤しそ、レモンと層を重ね、最後は蓋をするように砂糖を乗せる
  • 5.天然水を入れる(目安は1/3程度)
  • 6.常温で保管して、毎日一度手でかき混ぜる
  • 7.プツプツと小さな泡が出だしたら完成(夏なら約1週間)
瓶に詰める際はギュッギュッと詰めるのがコツ
発酵が始まるとプツプツと泡が立ち上ってくる

手作りシロップで簡単ジュース

できあがった酵素シロップは、ガブガブ飲むというよりちびちびと飲むものです。4~5倍ほどに薄めてどうぞ。水割り、お湯割り、フルーツによってはオーツミルクや豆乳など植物性ミルクと合うものも。

赤しそ×レモンの発酵シロップは、炭酸水で割ってレモンをギュッと絞っていただくのがお気に入り。

いつも夏になるとシュワッとしたドリンクが欲しくなるのですが、ビールの代わりに酵素シロップにしたら体の内側からもスッキリ! じっとり蒸し暑い夏も乗り越えられそうです。

こちらのコラムは毎月第1・3金曜日に更新します。
では、また次の更新をお楽しみに!

© 株式会社大新社