「WTA500 サンノゼ」50周年!女子テニスの改革者たちが創設した大会

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※写真は2018年「全豪オープン」制覇から50周年を迎えメルボルンを訪れたビリー・ジーン・キング

今週開催されている「WTA500 サンノゼ」(アメリカ・サンノゼ/8月2日~8月8日/ハードコート)は女子選手のみが出場する大会としては最古の大会で、今年で50周年を迎える。WTA(女子プロテニス協会)が公式ホームページでこの歴史的大会のこれまでの歩みを振り返った。

1970年9月、のちにWTA(女子テニス協会)を立ち上げた『オリジナル9』と呼ばれる女子選手のグループが、当時男子主体だったテニス界に自分たちの活躍の場を作るべく1ドルの契約書にサインし、大きな話題となった。翌1971年、女子プロツアー「バージニアスリム・サーキット」が開始となり、その最初の大会としてサンフランシスコの公会堂で開催されたのが「WTA500 サンノゼ」の前身大会だ。その後、オークランド、スタンフォードと開催地を移しながら大会は続き、現在はシリコンバレーの首都と呼ばれるサンノゼで開催されている。この50年で開催地や名称は変わっていったが、世界トップクラスの女子選手が集まる大会であることは変わっていない。

今年7月、『オリジナル9』のメンバーはテニスの殿堂入りを果たし、アメリカのロードアイランド州ニューポートで行われたセレモニーに出席した。『オリジナル9』の1人、ロージー・カザルス(アメリカ)は当時を振り返り、「やっと、自分たちの居場所が出来たんです」と語った。サンフランシスコ生まれのカザルスは、女子選手にとって大きな節目となった大会が地元で開催されたことに感動したという。「公会堂のコートに足を踏み入れる瞬間はとても素晴らしい気分で、ワクワクしました。子供の頃、サーカスやカーショーを見るため通った場所です。その頃は、このような素晴らしいことの始まりの場所になるとは思いもしませんでした」

それでは、「WTA500 サンノゼ」のこれまでの歴史を数字を元に振り返ってみよう。

■8人
『オリジナル9』のうち、1971年大会のシングルスに参戦した選手の数。前述のカザルスの他に、ビリー・ジーン・キング(アメリカ)、ピーチズ・バートコビッツ(アメリカ)、ジュディー・ダルトン(オーストラリア)、ケリー・メルビル リード(オーストラリア)、クリスティ・ピジョン(アメリカ)、ナンシー・リッチー(アメリカ)、そしてバレリー・ジーゲンフス(アメリカ)が出場。ジュリー・ヘルドマン(アメリカ)は怪我で大会に出られなかった。彼女らに加え、さらに8人の選手が出場し、計16人でシングルスが行われた。

■1万5000ドル
1971年大会で出された賞金総額。うち4300ドルが優勝者に、2500ドルが準優勝者に支払われた。同年のグランドスラムで最も賞金額の大きかった「全米オープン」では、男子シングルスの優勝賞金が1万5000ドル、女子シングルス優勝賞金は5000ドルだった。その後1973年から「全米オープン」の賞金は男女同額となり、他のグランドスラムも後に続いたが、グランドスラム以外の大会では今でも男女の賞金額が違うところもある。ちなみにコロナ禍以前、2019年「全米オープン」の男女優勝賞金は過去最高の385万ドルだった。

■5ドル
1971年大会でのコートサイドのプレミアム席のチケット価格。午後セッションのチケットは最安で1.5ドルだった。さらに、選手たちは観客数を増やそうと、自ら街頭や近所のスーパーに赴きチケットを手配りした。

■3100人
初回大会の決勝、キング対カザルス(6-3、6-4でキングの勝利)の観客数。男子決勝の観客数より多かったと言われている。

■21大会
1971年に「バージニアスリム・サーキット」で開催された大会数。

■0
『オリジナル9』らが後のWTAとなる「バージニアスリム・サーキット」を創立する以前に開催されていた女子選手のみの大会の数。

■5回
マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)が「WTA500 サンノゼ」で優勝した回数。1979年から1993年までに達成された、大会最多記録。93年の優勝時、ナブラチロワは37歳だった。ダブルスの最多優勝はリンゼイ・ダベンポート(アメリカ)の6回。

■14歳
1994年に「WTA500 サンノゼ」でプロデビューしたビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)の年齢(当時はオークランドで開催)。2回戦で当時世界2位のアランチャ・サンチェス ビカリオ(スペイン)にフルセットの末敗れた。

■17カ国
これまでシングルスで優勝した選手の出身国の数。最近では、2019年にジェン・サイサイ(中国)が優勝し、中国がリストに加わった。

■85位
2008年にシングルスで優勝したアレクサンドラ・ウォズニアク(カナダ)のランキング。決勝でマリオン・バルトリ(フランス)を破りツアー初優勝を飾った。ウォズニアクは予選を勝ち抜いて優勝したただ1人の選手で、この優勝により初めてトップ50入りを果たした。

■49回目
「WTA500 サンノゼ」は50周年を迎えるが、1978年と2020年は開催されなかったため、今年は49回目の大会となる。

テニスデイリー編集部

※写真は2018年「全豪オープン」制覇から50周年を迎えメルボルンを訪れたビリー・ジーン・キング