韓国大統領選出馬の崔候補「文政権は中国に屈従的」「徴用工問題は二度に渡り補償」

韓国最大野党「国民の力」に所属するチェ・ジェヒョン(崔在亨)前監査院長が4日、大統領選挙への出馬宣言を行った。

宣言の場でチェ前院長は、中国の人権問題への言及を避けているムン・ジェイン(文在寅)政権を批判。日本にういては、過去の歴史と現在の関係は分離しなければならないと主張した。

チェ前院長は、「強力な安保と堂々とした外交を追求する」と述べ、「しっかりとした韓米同盟」、「自由と人権など人類の普遍的価値を共有する国際社会と歩みを共にする」と強調した。その上で、チェ前院長は対中外交について、「私たちの外交の原則は、国益と堂々とした外交」であるとし、「(ムン・ジェイン)政権が、中国が何を言っても屈従的な態度を見せることに、多くの国民が怒っている」とした。

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韓国と中国が経済的に密着し外交的衝突を避けなければならないという一部の指摘については、「中国と私たちの間の利益は互恵(であるべき)」とし「私たちは、中国にとって致命的に重要な物資も供給している」と強調した。

彼は「自由民主主義、法治、人類の平和の価値を共にする国との関係を強固にし、中国との外交を解決しなければならない」と述べた。

対日関係については過去の歴史と現在を分離しなければならないという原則を明らかにした。チェ長は「複雑な韓日関係の原因の一つは、外交を政治的な目的に利用する両国の態度」であるとした。それとともに「過去の歴史と現在の両国の問題は分離すべき」とし、「それ(過去)に囚われて未来に向かえなければ、互いに助けにはならない」とした。

日韓で懸案となっている強制徴用被害者の問題については、「この問題を国際的な協力の基準に基づいて解決されるよう、政府はすでに二度に渡って徴用補償を実施している」と指摘した。続けて「そのようなベースのもと、政府間で対話しながら解決すべき問題だ」とした。

現役の監査院長の職を6月に辞し、「国民の力」に入党したチェ前院長は、上位3者は及ばないものの、次期大統領候補支持率で5~8%程度の人気を得ており、今回の正式な出馬宣言でさらなる上昇可能性もある。

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