メタリカの“Nothing Else Matters”がYouTubeで10億再生突破

Photo: Mick Hutson/Redferns

メタリカが1991年に発売したバンド最大のヒット・アルバム『Metallica』こと通称『ブラック・アルバム / The Black Album』に収録された楽曲「Nothing Else Matters」。このミュージック・ビデオが、YouTubeにて10億回再生を突破した。メタリカの楽曲としては初の快挙となる。

<動画:Metallica: Nothing Else Matters (Official Music Video)>

2009年10月にYouTubeにアップされた「Nothing Else Matters」のビデオは、アダム・デュビンが監督、ショーン・ファランが編集を担当し、1992年に公開されたメタリカのドキュメンタリー『コンプリート・シーンズ・オブ・メタリカ(A Year And A Half In The Life Of Metallica)』の映像で構成されている。このビデオでは、ラーズ・ウルリッヒがウィンガーのフロントマン、キップ・ウィンガーのポスターにダーツを投げつけるシーンが最も記憶に残っている瞬間の一つだろう。

アダム・デュビンはメタリカ以前、ニューヨーク大学在学中にレコード・プロデューサーのリック・ルービンとルームメイトだったこともありビースティ・ボーイズのミュージック・ビデオを2本監督している。そのリック・ルービンは後にメタリカの9枚目のスタジオ・アルバム『Death Magnetic』をプロデュースすることになる。

「Nothing Else Matters」が収録されていたアルバム『Metallica』は、9月10日にはリマスターされたデラックス・ボックス・セットとして発売される。この曲は、ビルボードのメインストリーム・ロック・トラック・チャートで11位を記録したほか、多くのヨーロッパのチャートでトップ10入りを果たした。「Nothing Else Matters」は、ビデオゲーム「Guitar Hero: Metallica」にも採用されたほか、ステインド、シャキーラ、メイシー・グレイ、ディ・クルップス、レヴ・セオリー、アポカリプティカなど、幅広いジャンルのアーティストによって40回以上公式にカバーされている。

『Metallica』は、商業的にも、批評家からも高く評価されたレコードのひとつで、1991年に発売された時には全米で4週間にわたる1位を含め、10カ国以上でメタリカ初の1位となっただけでなく、「Enter Sandman」「The Unforgiven」「Nothing Else Matters」「Wherever I May Roam」「Sad But True」といった一連のシングルは、メタリカをスタジアムでのヘッドライナー、ラジオ、MTVを席巻する有名アーティストへと成長させた。

『Metallica』は、音楽ソフトの販売枚数およびランキングを集計するニールセン・サウンドスキャン社(現MRC Data)が計測を開始した過去30年間にリリースされたあらゆるジャンルの作品を凌駕し、2021年の今でも最も売れたアルバムとして揺るぎない地位を確立している。

また、既報の通り、「Nothing Else Matters」の未発表の全く新しい別バージョンは、ディズニーの新作映画『ジャングル・クルーズ』に2回登場している。

Written By Tim Peacock

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