球宴選出10度の名捕手・モリーナがカージナルスとの契約延長を希望

地元紙「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールド記者が伝えたところによると、今季キャリア10度目のオールスター・ゲーム選出を果たした名捕手ヤディアー・モリーナは、オフにカージナルスとの契約が切れる前に契約延長を希望しているようだ。モリーナは昨オフ、自身初のFAとなったが、今年2月まで契約がまとまらなかった。「あれは大変だった。二度と経験したくないよ」と語るモリーナは、近いうちにカージナルスと来季の契約について話し合いを開始したいと考えているという。

モリーナはカージナルスでもう1年プレーすることを希望している。昨オフにFAとなった際は2年契約を希望していたため、「2022年までプレーしたい」というモリーナの希望は変わっていない。昨オフはなかなか好条件のオファー(あるいはカージナルスからのオファー)を得られず、現役引退を検討した時期もあったという。最終的に1年900万ドルでカージナルスと再契約したが、昨オフのような思いをしないために、再びFAになる前に契約延長を実現させたいと考えているようだ。

現在39歳のモリーナは今季、足の故障に悩まされながらも82試合に出場して打率.254、8本塁打、43打点、3盗塁、OPS.676を記録。打撃面での貢献度はメジャー平均を下回っているが、盗塁阻止率42.1%をマークし、守備防御点でもプラスの数値を記録するなど、ゴールドグラブ賞9度の実績を誇る守備力は健在だ。アダム・ウェインライトとともにチームの精神的支柱となっており、カージナルスも契約延長を前向きに考えているとみられる。

カージナルスが「モリーナの後継者」として期待するイバン・ヘレーラは今季マイナーAA級で苦戦中。来季メジャー定着するとは考えにくく、「2022年まで正捕手モリーナ、2023年から正捕手ヘレーラ」という流れを作るうえでもモリーナとの契約延長はチーム状況にフィットする。モリーナは「心身ともに健康で、プレーを続行する準備はできている」と話しており、来季も背番号4の赤いユニフォームを着てプレーする名捕手の姿を見ることができそうだ。

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