長崎県基金残高 5年連続減少 2020年度決算見込み 歳入、歳出とも16%増

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 長崎県は5日、2020年度の一般会計決算見込みを発表した。新型コロナウイルス対策費が増大し、歳入、歳出ともに前年度比約16%増加。いずれも8千億円を上回った。繰り越し財源を除く実質収支は9億7千万円の黒字の見込み。県は、21年度末までに「貯金」に当たる財源調整3基金を取り崩さない財政運営を目指しているが、残高は203億円(前年度214億円)で5年連続の減少となった。
 県によると、歳入は8275億3700万円(前年度比16.3%増)、歳出8102億5800万円(同16.4%増)。163億円を翌年度に繰り越した。
 歳入では、県税は過去3番目の水準となる1185億円。税率の引き上げで地方消費税が14億円増えた一方、法人事業税・法人県民税や軽油引取税が減少し、全体で11億円減った。国庫支出金はコロナ対策の交付金などで673億円増加。県債は42億円増えた。
 歳出は、新型コロナ患者を受け入れる重点医療機関への病床確保支援などで1071億円増加。7月豪雨や台風の影響で、災害復旧費も25億円増えた。
 基金残高はピークだった02年度(601億円)の3分の1まで減少。県財政課は「コロナの影響を注視しながら、収支の改善に力を注ぎつつ事業の重点化を図り、経費の削減などに努めたい」としている。
 自主財源の割合は32.8%(前年度32.3%)と低い水準が続く。数値が高いほど財政に余裕がないことを示す経常収支比率も96.6%(同97.9%)と依然高い。県債残高は91億円増え、過去最大の1兆2450億円に膨らんだ。県民1人当たりでも過去最も多い93万2千円。臨時財政対策債を除く実質的な県債残高は8100億円となった。