神奈川県内では6日、新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多の2082人に上り、初めて2千人を超えた。感染者数が初めて千人を上回った7月28日から9日間でほぼ倍増した。医療現場が逼迫(ひっぱく)していることから県は6日、県内の医療機関に対し、緊急性の低い手術や入院の延期などを一時的に停止するよう要請。黒岩祐治知事は「医療崩壊が始まりつつある段階。県民の命を守るためのやむを得ない措置だ」と話している。
感染状況を示す六つの指標は全てステージ4(爆発的感染拡大)に悪化し、中でも病床使用率は6日時点で全体が62.07%、重症用も58.29%と逼迫具合が増している。感染者の入院調整が困難になっているとして、県は同日付の文書で県独自の医療体制「神奈川モデル」認定医療機関186カ所に対し、医師が延期できると判断した入院や手術について一時停止を要請。
延期できる可能性がある例としてポリープ切除、腎移植、検査入院、良性腫瘍などを挙げ、要請期間は3カ月程度とした。県は「第3波」が到来した1月にも同様の要請をしており、2回目となる。