長崎IR オシドリが撤退の可能性を発表 審査「公平公正ではない」

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致で、長崎県佐世保市のハウステンボスにIRを設置・運営する事業者を選定する県の審査に参加している「オシドリ・コンソーシアム」の関連会社は6日、「選定プロセスが倫理的かつ公平公正に実施されない限り、参加を取りやめる」と発表した。
 同コンソーシアムは香港や米国などの企業で構成。関連会社は、県が決めたIR整備の制約について、「多くが不合理で、現状では合理的かつ効果的な方法で事業ができない」と指摘。審査の過程でも「複数の倫理的不正の疑いが拭えない場面に遭遇した」と強調した。問題点の内容は明らかにしていない。
 県IR推進課は「オシドリ側から連絡を受けていない。意向を確認する」としている。
 審査はオシドリのほか、オーストリアの国営企業傘下の「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」、香港企業などが中心の「ニキチャウフー(パークビュー)グループ」が参加。4日に最終のプレゼンテーションがあった。県は今月中に選定結果を公表する予定。

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