日本ゴルフ界に新たな歴史が刻まれた。東京五輪の女子最終ラウンド(7日、埼玉・霞ヶ関CC=パー71)、稲見萌寧(22=都築電気)が通算16アンダーで並んだリディア・コ(ニュージーランド)との銀メダルをかけたプレーオフ(PO)を制し、男女を通じて初のメダルを獲得した。
3位からスタートした稲見は1番でバーディー発進したが、続く2番はボギー。それでも3番ですぐに取り戻し、12番からは4連続バーディーでペースをにぎった。
首位に1打差で迎えた17番のプレー中に、雷雲接近のため中断。再開後はこのホールをバーディーとし、首位タイで最終18番を迎えた。だがセカンドショットがバンカーにつかまり、5メートルのパーショットも決まらず痛恨のボギー。優勝はネリー・コルダ(米国)に決まり、稲見は銀メダルをかけたPOへ回った。
1ホール目、先にパーで終えた稲見に対し、コがボギーとし、稲見の銀が確定。「日の丸を背負ってメダルを取れたのは、人生の中で一番の名誉なうれしいことです。歴史をつくった? そう考えると重大な任務を果たした感じがありますね」と笑顔をはじけさせた。
POは「勝率が100%なので、やるって決まった時は勝ちにいこうという話をしていた」と自信があったという。「夢の舞台だったので、自分がいい夢の舞台で終わらせられてよかった」。
なお、畑岡奈紗(アビームコンサルティング)は通算10アンダーで9位だった。