故アダム・シュレシンジャー(ファウンテンズ・オブ・ウェイン)の楽曲に基づいたミュージカルが上演

Photo: Scott Gries/Getty Images for Tribeca Film Festival

ニューヨークのパワーポップバンド、ファウンテンズ・オブ・ウェイン(Fountains of Wayne)のオリジナルメンバーであり、米ドラマシリーズ『クレイジー・エックス・ガールフレンド』でエミー賞を受賞したソングライター、故アダム・シュレシンジャー(Adam Schlesinger)の楽曲をベースにした新しいジュークボックス・ミュージカル『Traffic & Weather』が、2021年8月5日から14日まで開催される「Adirondack Theatre Festival」で初演されている。 

2007年に発売されたファウンテンズ・オブ・ウェインのアルバム名を冠したミュージカル『Traffic & Weather』は、お互いに惹かれ合う2人のストーリーに合わせてアダム・シュレシンジャーによる楽曲が使用される。

演出はブロードウェイのベテランでAdirondack Theatre Festivalの共同設立者であるマーサ・バンタが担当。バンタは、アダムが2020年4月に新型コロナウイルスで亡くなる2年前に、このアイデアを思いついたそうだ。知り合いでなかったアダムに自分のアイデアを手紙で伝えたところ、彼はそのアイデアにとても熱心だったと、マーサ・バンタはAlbany Times Union紙に語っている。

二人はニューヨークのチェルシーにあるアダムのスタジオで会い、ミュージカルの基本的な枠組みを考え、マーサが脚本をまとめた。彼女はこのミュージカルについてローリング・ストーン誌にこう語っている。

「このショーを楽しむために、アダムや彼の作品についての知識は必要ありません。彼は現代の素晴らしいストーリーテラーであり、そのユーモアと鋭い観察力は、彼の素晴らしいポップソングに反映されています。彼の曲を知らない人でも、シアターを後にすれば、彼の作品をもっと知りたくなるでしょう。さらに、演技やダンス、演出の要素もとても楽しいものになりました」

アダムは、数多くのテレビ番組やバンド活動に加え、1996年に公開された映画『すべてをあなたに』のために「That Thing You Do!」を作曲し、劇中の架空バンド「The Oneders」の最も象徴的な曲の一つを作曲。また映画『ラブソングができるまで』や、映画『プッシーキャッツ』の音楽も担当していたことでも知られている。

Written By Sam Armstrong

© ユニバーサル ミュージック合同会社