【侍ジャパン】〝胴上げ投手〟栗林は同僚に感謝「みんなの力で勝ち取った勝利」

9回を抑えた栗林

最後はこの男で締めた。東京五輪の野球・決勝(横浜)は日本が米国を2―0で破り、1984年ロサンゼルス五輪以来、37年ぶりに金メダルを獲得した。

9回、二死一塁。5番手でマウンドに上がった栗林良吏(25=広島)はロペスを二ゴロに打ち取ると、甲斐に抱き上げられ、自信を中心に歓喜の輪ができた。「マウンドの最後にいるというのが、9回を投げる投手のやりがいもあると思うので、それを最後自分が味わせてもらえたというのはすごいうれしかったです」。

今大会は全5試合に登板して2勝3S。「記録に関しては野手の方々のおかげなのかなと思います」と謙遜するが、日の丸を背負ってチームに貢献したことは間違いない。

プロ1年目でマウンドに立った侍の守護神は「ブルペンの雰囲気とかも(山崎)康晃さん含め、明るくしてくれていましたし、本当にいい雰囲気の中、試合に臨むことができた。みんなの力で勝ち取った勝利」と周囲に感謝。また、この大舞台の経験は「シーズン中は1回負けて切り替えというのも大事かもしれないですけど、一発勝負の大事さというのはここ一番のときにこれからも生きる」と力を込める。

シーズン再開後も圧巻の投球で楽しませてくれそうだ。

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