【レスリング】乙黒拓斗は〝スーパー小学生〟だった! 恩師が証言「半端ない」怪物ぶり

カラダもバッキバキだ

男子フリー65キロ級決勝で、乙黒拓斗(22=自衛隊)はアリエフ(アゼルバイジャン)を5―4で下し優勝。レスリングの日本男子としては、2012年ロンドン五輪の米満達弘以来の金メダルを獲得した。

世界の頂点に立つ男のすごさは、恩師も舌を巻いていた。小学5年の乙黒少年の指導経験もある母校・山梨学院大監督の小幡邦彦氏(40)は「天才で努力家。穴がない。弱点がないのが強み」と怪物を評する。すでに、大学生に混ざり練習に来ていた小学生時代から努力の塊だった。

「ランニングでも技術練習でも、すべて大学生と同じメニューをやるんです。そのあとも私に『教えてください』と来る。土曜日も通って来る。体力がすごい」と〝スーパー小学生〟だったという。

JOCエリートアカデミーを経て山梨学院大に進学後は、天才ぶりに驚かされた。技の研究に熱心で常に新しい技を求め、教えるとすぐにマスターしてしまう。

さらに「私が別の選手に技を教えていたら、どこかで見ていたのか、いつも間にか自分のものにしていた。学習能力、身体の感覚が半端ない」。見ているだけで再現できる、常人離れした感覚の持ち主だ。

今大会、強豪ばかりをなぎ倒し世界の頂点に立った乙黒。大会連覇も見えてくる強さだった。

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