どっち買う!?ラージサイズSUV編〜 新車の「ランクル300」購入予算700万円台で3年落ちの高級輸入SUV「BMW X5」という選択肢はいかが!?

2021年6月に世界同時公開が行われたトヨタ ランドクルーザー300(ランクル300)。日本では8月2日(月)から発売がスタートした。実に14年ぶりのフルモデルチェンジで、燃費性能・安全性能・セキュリティなども大幅に向上したという事前情報もあってオーダーが殺到。受注台数は月間販売台数設定の数倍に達し、納車まで2年以上かかるというハナシもあるほどだ。ランクル300は気になるけれど、700万円台という主力人気グレードの価格帯ともなると選択肢も大きく増えてくる。そこで今回は、BMWのラージクラスSUV「X5」の中古車をオススメしたい。こちらもデビューしてまだ間もない最新モデルで、BMWらしい高い走行性能を誇る。それが、700万円台で狙えるとしたら……あなたならどっちを選ぶ!?

BMW 新型X5[2019年2月27日フルモデルチェンジ]/トヨタ 新型ランドクルーザー300[2021年8月2日フルモデルチェンジ] [Photo:ビーエムダブリュー/トヨタ]

すでに4代目!ラージクラスSUVの代表格「BMW X5」

BMW X5はプレミアムSUVを代表する1台だ

今や高級車メーカーがこぞって販売するプレミアムSUV。そのルーツのひとつが、BMW X5だ。BMWにとっても初のSUVで、同社では「SAV=Sports Activity Vehicle(スポーツ・アクティビティ・ビークル)」として分類される。

現行型は2018年発表の4代目で、日本には2019年2月から導入が始まっている。発売当初は最高出力265ps・最大トルク620Nmを発生する3リッター直6ディーゼルターボエンジンを積み、4輪を駆動する「X5 xDrive35dスタンダード」と「X5 xDrive35d Mスポーツ」でスタート。

追ってプラグインハイブリッドモデル(PHV)の「xDrive45e」と「xDrive45e Mスポーツ」、およびハイパフォーマンス版の「M50i」を設定した。2021年2月には一部仕様変更を受け、「48Vマイルドハイブリッドシステム」が採用されている。

3年落ち・走行3万キロ以内・700万円台という条件で検索!

X5は現行型の中古車もすでに登場している

現行型(2019年式モデル)のX5は、2019年2月から日本での発売を開始している。検索条件は、いつものように「3年落ち・走行3万キロ以内」。そうなると先代X5(2013年〜2019年)の最晩年も対象になるが、「700万円台」でフォーカスすると、先代モデルの検索数は0台だった。そこで今回は、現行型のみを検索対象に設定した。

走行距離3万キロ以内、2018年式までの「BMW X5(2019年式モデル)」の中古車を検索!

▼中古車検索条件▼

・メーカー車名:BMW X5(2019年式モデル)

・モデル:2019年2月~

・年式:平成30(2018)年~令和3(2021)年

・走行距離:~最大3万キロまで

・価格帯:700万円台

・修復歴:なし

(2021年7月31日現在 MOTA調べ)

新車価格が約1000万円だったX5のディーゼル&Mスポーツモデルが射程内に

上記で検索を行った結果、3年落ち・走行3万キロ以内・700万円台で約11台のBMW X5(2019年式モデル)が結果に表示された(2021年7月31日現在 MOTA調べ)。

内訳のほとんどが、「xドライブ 35d Mスポーツ 4WD」で、年式はすべて2019年。いちばん安価で735万円、中心価格帯は760〜780万円だった。2019年2月時点での「xドライブ 35d Mスポーツ」の新車価格は999万円、2021年7月現在では1043万円。X5は「1000万円オーバー」の高級車なのだ。これがわずか2年落ちで、約300万円も安い700万円台で購入できる。

しかもドイツ車の常で、豊富に用意されているパッケージオプションを満載した中古車が多いのは嬉しいところ。

今回検索にヒットした中古車を見ると、インテグレイテッド・アクティブ・ステアリングや4輪アダプティブ・エア・サスペンションを含む「ドライビング・ダイナミクス・パッケージ」(30.6万円)、「スカイ・ラウンジ・パノラマ・ガラス・サンルーフ」(37.7万円)などの高額オプションを装備している個体が見られる。値下がりの額はさらに大きくなり、お買い得感があがるのは言うまでもない。

抜群の快適性、素晴らしいハンドリング! オンロードに特化したX5という選択肢はいかが?

オンロードのイメージが強いX5だがオフもイケる!, ランドクルーザーは無骨な本格四駆のイメージが強い
オンロードのイメージが強いX5だがオフもイケる!, ランドクルーザーは無骨な本格四駆のイメージが強い

ランクルは元来、ジープタイプの無骨なモデルを出自に持つ、高い悪路走破性を誇る本格的な「ヨンク」である。60系から始まり、80系から高級路線へと移った大型ステーションワゴン系ランクルの伝統も、最新型の300系においてもしっかりと守られている。

一方のX5は、同社の高級セダンと同等の快適な車内、オンロードに特化したSUVらしからぬハンドリングと動力性能を誇る。SUVといえど、BMWのスローガン「駆け抜ける歓び」を体現しているのだ。

乗り込んだ瞬間に圧倒される車内の高級感は、プレミアムラージサイズSUVにふさわしい品格である。ランクル300とほぼ同じ大柄な車体でありながら、それを感じさせない引き締まったスタイルも魅力。世界に名だたる高級車メーカー・BMWが、その威信を賭けて開発した自信作なのだ。

このように、同じラージクラスSUV とはいえ、ランクル300とX5はキャラクターが大きく異なる。しかし実際には、ランクル300もオンロードでの使用がメイン。だとしたら、ランクル300の予算でX5、という選択肢もアリなのではないだろうか。

[筆者:遠藤イヅル/撮影:MOTA編集部・BMW AG・TOYOTA]

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