マーリンズ・アルバレス オリンピック史上6人目の快挙を達成

東京五輪の野球は日本時間8月7日に決勝戦が行われ、日本がアメリカを2対0で破って金メダルを獲得した。アメリカは惜しくも銀メダルに終わったが、夏季五輪でメダルを獲得したことによりオリンピック史上6人目となる快挙を達成した選手がいる。マーリンズのエディ・アルバレス内野手だ。アルバレスは2014年のソチ五輪に出場し、スピードスケートの5000メートルリレーで銀メダルを獲得。夏季五輪と冬季五輪の両方でメダルを獲得した史上6人目のアスリートとなった。

現在31歳のアルバレスは、一度はスケートを離れて野球に転向したものの、2012年に再びスケートに戻り、プロ入り前の2014年にスピードスケートのアメリカ代表チームの一員としてソチ五輪に出場。その後、再び野球に転向し、2014年6月にドラフト外でホワイトソックスと契約したという異色の経歴の持ち主である(昨年マーリンズでメジャーデビュー)。

スピードスケートのアメリカ代表チームの一員としてオリンピックに出場したキューバ系アメリカ人はアルバレスが初めてだった。また、野球以外の種目でオリンピックに出場した選手がメジャーの舞台でプレーするのはジム・ソープ(1913~19年にジャイアンツなどでプレー)以来のこと。ソープは1912年のストックホルム五輪で走り幅跳び、走り高跳び、五種競技、十種競技の4種目に出場して十種競技で金メダルを獲得し、野球以外にも複数のスポーツで活躍したアスリートだった。

アルバレスは野球のアメリカ代表チームの一員として東京五輪に出場することが決まった時点で、夏季五輪と冬季五輪の両方に出場するというアメリカ史上11人目の快挙を成し遂げていたが、夏季五輪と冬季五輪の両方でメダルを獲得したのはアメリカ史上3人目。オリンピックの歴史上でもわずか6人目という快挙となった。

開会式でアメリカ代表の旗手を務め、正二塁手として全6試合に出場して大会ベストナインにも選ばれたアルバレス。金メダルという目標は達成できなかったものの、間違いなくオリンピックの歴史にその名を刻んだ。次の目標は昨季に続くメジャー昇格、そしてメジャー定着ということになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.