【アニソン四半世紀】EDISON「Don’thi- Look Behind」非情な話が多いアニメにふさわしいエンディング曲

アニメ「BLACK LAGOON」のサウンドトラックCDジャケット

広江礼威の漫画が原作のアニメ「BLACK LAGOON」は、2006年に第1期と2期合わせて全24話が放送され、10~11年にかけては第3期としてOVAも発売された。その後も何度か再放送され(現在もTOKYO MXでは毎週放送中)、根強い人気を誇っている。

監督・脚本を手掛けたのは、映画「この世界の片隅に」でさまざまな映画賞を総ナメにした片渕須直氏。15年前のアニメとは思えないほどの映像クオリティーの高さは、片渕監督の手腕のなせる業だったのかもしれない。

さて、音楽の話を。オープニング曲はMELLがデジタルビートに乗せて全編英語歌詞で歌う「Red fraction」。これも全く古さを感じさせないクールな曲なのだが、今回はエンディング曲の「Don’t Look Behind」にスポットを当てる。

こちらは歌詞のないインストで、演奏しているのは劇伴も担当するEDISON。オープニングとは打って変わって、暗く悲しげで、しかし美しいスローな旋律をシンセサイザーが奏でる。バックの映像は、主人公の一人レヴィがゆっくりと砂浜を歩く足元のアップ。過剰な演出も、余計な歌詞やアレンジも不要な、一切の無駄を省いた映像と音楽。非情なエピソードが多いこのアニメのラストに流れるのにふさわしいエンディングだ。

その後、原作の漫画も続いているので、ぜひアニメのほうも新作・続編の制作を期待したい。

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