石木ダム 「9月以降 着実に工事」 長崎県、反対住民に伝える

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 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、水没予定地に暮らす反対住民13世帯と中村法道知事との対話の条件を調整する県側の文書が7日、住民に届いた。31日までの期間、対話の当日のみ工事を中止するという従来の方針を譲らず「9月以降は着実に工事を進めたい」とした。住民側の対応は未定だが、県の対話への意欲を疑問視する声が上がっている。
 県と住民は5月以降対話の条件を巡り文書でやりとりを続け、県側の文書は5通目。県は、7月19日付の前回文書で本体工事着手を約半年間見合わせるなど配慮してきたとし、▽対話の期間は8月31日までで、対話当日に限り関連工事を中断する▽県が司会進行し、参加者は13世帯に限る-などの条件を提示。これに対し住民は、早朝や抗議の座り込み後に工事を強行したと批判し「話し合いができる環境を作って」とする文書を送った。
 県は今回の文書で、早朝の工事などは「不要の接触を避けるため、安全面に配慮し実施した」と説明。住民側が求める工事の即時中断は「話し合いだけが長引き、工事中断期間が延々と続くことは避けなければならない」と拒否した。その上で「(県が)お伝えした条件で、早急に話し合いたい」と申し入れた。
 住民の岩下和雄さん(74)は「言い訳ばかりであきれた。県は最初から話し合いをする気はなかったと理解している」と話した。