喜友名諒選手の「金」熱気冷めやらず 沖縄県民「勇気をもらった」

 東京五輪空手男子形で県出身の喜友名諒選手(31)が県勢初の金メダルを獲得した快挙から一夜明けた7日、熱気が冷めやらない県内では各地から喜びの声が上がった。

 那覇市の琉球新報社には特大の号外を求める人が相次いだ。午前9時すぎ、一番乗りで号外を取りに来た新城くに子さん(73)=那覇市=は「空手をやっていた内地のきょうだいに送る。空手は発祥の地ですから最高ですね」と笑顔で語った。

 「喜友名選手の気迫に圧倒された」と声をそろえたのは近田洋幸さん(52)=金武町=と娘のちひろさん(14)=金武中3年=の2人。決勝の演武を共に見守った。小学生から自転車レースに出場し、父と練習に励むちひろさんは「勇気をもらった。自分も五輪でメダルが取れるような選手になりたい」と力を込めた。

 比嘉啓子さん(68)=那覇市=と孫の美海(みう)さん(15)は「かっこよかった」と口をそろえた。啓子さんは「孫が授業で空手を習っているので、あんなふうになれたらいいな」と目を細めた。

 SNS通知で喜友名選手の金メダルを知ったという沖縄市出身の新城長潤さん(53)=北谷町=は「非常にうれしい。金は確実と言われていたのでプレッシャーもある中、大きな舞台で普段通りの力を出すことができて、改めてすごさを感じた」と語った。県勢初の金メダルが「沖縄市から出たことも誇りに思う」と喜んだ。

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