日本バスケ「銀」主将・高田真希 五輪開催への思い「応援してもらえることがスポーツの価値」

銀メダルを手に笑顔の高田真希(ロイター)

東京五輪バスケットボール女子で歴史的な銀メダルを獲得した日本チームが歓喜に沸いた。

閉会式が行われる8日、当初は決勝戦で日本が世界1位の米国と戦うなど誰もが予想をしなかった、結果は75―90で敗れたが、女子バスケットボールを大きくアピールすることに成功した。

主将の高田真希(31=デンソー)は「女子バスケットボールの普及」を目標に掲げてきた。19年に八村塁が米プロバスケットボールNBAで日本人初のドラフト1巡目指名を受けてフィーバーを巻き起こしたが、当初から高田は「女子も見てほしい」と言い続け、会社を設立して社長に就任し、オンラインサロンを立ち上げるなどしてアピールしてきた。

だが、世界は新型コロナウイルスによって一変。女子バスケを広めるどころか、目指してきた東京五輪の開催は危ぶまれ、選手としての存在意義を突き付けられた。この日、高田は改めて五輪という舞台に対する胸の内を明かした。

「この開催がなければ、こういう結果もない。開催していただいた皆さんに感謝しています。今日もボランティアの方々がたくさんいて、そういう方たちのおかげで自分たちは試合ができている」

さらに高田は「応戦されること」への感謝もより強くなったという。
「この大会を通して、今までバスケットを見たことがなかった方々にも応援していただいた。本当にうれしいですし、これからもっと盛り上がってほしい。応援してもらえることがスポーツの価値だと思っているので」

首から下げたメダルの色は「銀」だが、夢の舞台ではじけた笑顔は「金」以上に輝いていた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社