野党共闘、市民が発信 勝手連「ミナカナ」川崎版

 夏の参院選に向けて野党共闘を呼び掛けようと、県内で発足された市民勝手連「ミナカナ」。川崎市内でも地域版として活動する「ミナカナ川崎」が発足され、議員とのつながり方や街頭アピールの方法などを模索している。メンバーは「川崎はもともと市民活動が活発で、1人がいくつもの団体に参加していることも多い。市民が連携しやすい環境を生かし、野党共闘のためにできることを探っていきたい」と話している。◆支援の輪拡大へ模索 ミナカナ川崎は、県内全体を網羅するミナカナと連携しながら、地元の実情に合わせて取り組む地域版として昨年12月からスタート。市内を中心に市民活動に携わる人や安全保障関連法に反対する「ママの会@神奈川」のメンバーなど50人余りが参加している。

 「(自民党など改憲勢力に)衆参両院で3分の2以上取られると、憲法改正の発議ができる。それだけは避けたいというのが共通の思い」。2月5日には3回目の集会が高津市民館(同市高津区)で開かれ、市内外から約20人が集まった。世話人の一人で元教員の林立彦さん(54)=川崎市=はあらためて市民勝手連の趣旨を説明し、「野党共闘しなければ次の選挙は勝てない。この中にもいろいろな政党支持者がいるだろうが、とにかく一緒になって野党を応援しよう」と呼び掛けた。

 選挙に向け、まずは「地方議員との面談」「街頭アピール行動の拡大と工夫」「ミナカナ川崎とつながる団体を増やす」の3項目に集中して取り組む。会議では、ママの会メンバーが国会議員との面談のやり方を紹介したり、会員制交流サイト(SNS)を使った街頭活動の宣伝状況を報告したりなど、各自が別の団体で取り組んできた内容も共有しながら、今後の進め方を検討している。

 県内では横浜や湘南にもミナカナの地域版が立ち上がっており、ほかの地区でも発足の動きがあるという。林さんは「他地域とも情報交換しつつ、今まで関わりのなかった団体に声を掛けたり、政党や労働組合などを回ったりしていきたい」と意欲を見せている。

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